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ホスファチジルコリンの摂取量が多い人は死亡リスクが高い。 特に糖尿病患者で

(2016年6月) "American Journal of Clinical Nutirtion" に掲載されたハーバード大学などの研究で、コリンの一種であるホスファチジルコリンの摂取量が多い人は心血管疾患などで死亡することが多いという結果になりました。 ホスファチジルコリンは卵・赤身肉・魚などに含まれています。出典: Dietary phosphatidylcholine and risk of all-cause and cardiovascular-specific mortality...

研究の背景

これまでの研究で、トリメチルアミン-N-オキシド(TMAO)(*)により心血管疾患(心臓病や脳卒中)や腎疾患のリスクが増加すること、そしてTMAOによる心血管疾患のリスク増加が糖尿病患者で顕著である可能性が示されていますが、ホスファチジルコリンに由来するTMAOに関して特に調べた研究は行われていませんでした。

そこで今回の研究では、食事中から摂るホスファチジルコリンの量と総死亡率および心血管疾患による死亡率との関係を調べ、さらに糖尿病患者と健常者との比較も行いました。
(*) 食品中に含まれるカルニチンやコリンなどから腸内細菌が作り出すトリメチルアミンがFMO3と呼ばれる肝臓の酵素により変換されてできる物質。
研究の方法

米国に住む女性8万人超および男性4万人近くを30年超にわたり追跡調査したデータを用いて、食事由来のホスファチジルコリン摂取量と死亡率との関係を調べました。 データに含まれる男女はいずれも、追跡開始の時点でガンも心血管疾患も患っていませんでした。

結果

追跡期間中に発生した総死亡数は1万8千件近くで、心血管死亡数は 4千件超でした。

死亡リスクに影響する様々な要因を考慮しつつデータを分析したところ、ホスファチジルコリン摂取量が多いと総死亡リスクと心血管疾患により死亡するリスクの両方が高いという結果になりました。

男女のデータをまとめてホスファチジルコリン摂取量に応じて5分割した中で、ホスファチジルコリン摂取量が最も多かったグループは摂取量が最も少なかったグループに比べて、総死亡リスクは11%、心血管疾患により死亡するリスクは26%、それぞれ高くなっていました。

ホスファチジルコリン摂取量と総死亡リスクおよび心血管疾患死亡リスクとの関係は、糖尿病患者に強く見られました。