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家事などで体を動かす人は胃ガンになりにくい

(2017年7月) "Plos One" に掲載されたスペインの研究によると、家事や軽めの運動が胃ガンの予防につながる可能性があります。 そして、座って過ごす時間を減らすことも大切であるようです。

研究の方法

胃ガン(胃腺癌)と新たに診断された患者428人(男性67%)と胃ガンではない20~85才の男女 3,225人を対象に、過去半年間における身体活動量に関するアンケート調査などを行いました。

結果

家事

家事(*)で体を動かす量が少ない(†)場合に比べて、家事で体を動かすことが多い場合(‡)には、胃ガンのリスクが50%低くなっていました。 家事で体を動かす量が中程度の場合にもリスクが34%低下していました。

(*) 食事の支度・皿洗い・布団の上げ下ろし・床の掃除・窓拭き・子供と遊ぶなど。 激しい身体活動は短時間でもポイントが高い。

(†) 家事による身体活動の量が 1,000MET分/週未満(女性の場合)。 「MET」とは「Metabolic Equivalent of Task(身体活動による消費エネルギー)」のことで、「MET分」とは基本的には1時間単位である「MET」を分単位に換算(×60)したものです。 国立健康・栄養研究所が作成した資料によると、掃除や台所仕事などのMETは3.3(198MET分)前後です。 したがって、1,000MET分/週の身体活動量というのは、掃除や台所仕事などの家事を1週間あたり5時間ほど行うのに相当します。(1,000MET分÷198MET分≒5)

(‡) 具体的な数字は不明。

運動

運動(余暇に行う身体活動)でも同様に、運動量が多い場合に胃ガンのリスクが32%低くなっていました。

運動強度別の分析では、高強度の運動ではリスクが下がっておらず、軽めの運動でのみリスクが下がっていました。 週に500MET時間(*)以上のウォーキングを行う場合に39%、中強度激しさの運動(ウォーキングを除く)を週に500MET分以上行う場合に27%、それぞれ胃ガンのリスクが下がっていました。
(*) 厚生労働省の資料によると、早いペースのウォーキングで3.8MET(時間)なので、500MET時間/週を達成するには1週間あたり131.57時間(1日あたり19時間近く)に及ぶウォーキングが必要となるという計算に。 「500MET時間」ではなく「500MET分」の間違い? 「500MET分」なら1日あたり2時間10分ほど。

座って過ごす時間

座って過ごす時間が長くても胃ガンのリスクは増加していませんでしたが、運動習慣があるときに胃ガンのリスクが下がっていたのは、座って過ごす時間が短い(1日あたり6時間未満)グループだけでした。

つまり、胃ガンのリスクを下げるには運動をするだけではダメで、座って過ごす時間を短くしたうえで運動しなくてはならないかもしれないというわけです。

仕事の一環として行う身体活動

仕事の一環として行う身体活動と胃ガンのリスクとの間には関係が見られませんでした。
モントリオール大学などの研究では、運動習慣があると肺ガンのリスクが低いけれど仕事で身体活動をする男性は肺ガンのリスクが2倍近く増加するという結果になっています。