乳ガン患者の身体活動量と死亡リスク(メタ分析)

(2019年2月) "The Breast" 誌に発表されたメタ分析で、乳ガンと診断された後の身体活動量が多いと乳ガンで死亡するリスクが低いという結果になりました。
Maria-Eleni Spei et al. "Physical activity in breast cancer survivors: A systematic review and meta-analysis on overall and breast cancer survival"

研究の方法

2017年11月までに発表された観察研究の中から所定の基準を満たす10の研究を選出し、それらのデータをまとめて分析しました。 選出された研究の追跡期間は3.5~12.7年間、追跡対象となった乳ガン患者は2万3千人、追跡期間中の死亡者数は 2,522人(乳ガンによる死亡は841人)でした。

結果

身体活動量が最少の場合に比べて最大の場合には、乳ガンで死亡するリスクが40%低下していました(5つの研究のデータに基づく)。

同様の比較で、総死亡リスクは42%の低下でした(8つの研究)。

同様の比較で再発リスクも21%低下していましたが、統計学的な有意性が欠けて(95% CIs 0.60-1.05)いました(5つの研究のデータに基づく)。

研究グループは、「今回の結果が因果関係の逆転(reverse causation)によるものである可能性は排除しきれない」と述べています。「身体活動をするから死亡リスクが下がるのではなく、死亡リスクが低い元気な人が身体活動を活発に行う」のかもしれないというわけです。