運動量が多い人の方がコレステロールの状態が良好

(2016年8月) "Arquivos Brasileiros de Cardiologia" 誌に掲載されたブラジルの研究により、運動量が多い人の方がコレステロール値が良好であることが再確認されました。

研究の方法

コレステロール低下薬を服用していないブラジル在住の成人男女 12,688人(35~69才。 平均年齢50才)を対象に、運動量に関するアンケートと血液検査を行い、運動量と血中脂質(HDL・LDL・中性脂肪)との関係を調べました。

データは、運動量に応じて次の3つのグループに分けられました:
  1. 運動不足のグループ: まったく運動していない、あるいは他の2つのグループの基準を満たすほどには運動していなかったグループ。
  2. 運動量が普通のグループ: ①20分/日以上の激しい(高強度の)運動を週に3日以上行うか、②30分/日以上の中程度の激しさの運動および/または歩行を週に5日以上行うか、または③歩行や運動などを週に5日以上行って1週間あたり600MET分以上の運動量を達成していたグループ
  3. 運動量が多いグループ: ①激しい運動を週に3日以上おこなって、1週間あたり 1,500 MET分以上の運動量を達成するか、または②運動(激しさは問わない)や歩行を毎日(†)行って、1週間あたり 3,000 MET分以上の運動量を達成していたグループ

(*) 「MET」とは「Metabolic Equivalent of Task(身体活動による消費エネルギー)」のことで、「MET分」とは「MET」を分単位に換算(×60)したものです。 100MET分/週の運動量は、毎日5~6分程度ゆっくり歩くだけの運動しかしない場合に相当します。 1,500 MET分/週の運動量を達成するには、毎日30分ほどジョギングをします。

(†) "7 or more days(7日以上)" を訳したもの。 「7日以上」とあるので、1週間という枠での話ではないのかとも思いましたが、「1週間あたり 3,000 MET分」という表現が同時に出てくるので、やはり1週間という枠の中での話であって、「以上」というのが間違って付け加えられているのでしょう。
結果
中~高強度の運動を週に150分以上行っている人はHDL(善玉)コレステロールが高く中性脂肪が低いという関係が見られました:
  • 運動不足のグループに比べたときのHDLコレステロール値が、運動量が普通のグループでは0.89mg/dL、運動量が多いグループでは1.71mg/dL高かった。(いずれも平均値)
  • 同様に中性脂肪は、0.98mg/dL0.93mg/dL低かった。(いずれも幾何平均値)