「最新健康ニュース」のコンテンツを閲覧以外で利用する方は「引用・転載・ネタ探しをするときのルール」をご覧ください。

肉体労働は運動の代わりにはならない

(2013年9月) "Hypertension" 誌に掲載されたレビューによると、余暇に行う運動は高血圧の予防に効果がありますが、仕事で身体活動をしても同じ効果はありません。 高血圧は、心臓疾患や腎疾患のリスク要因となります。

レビューのデータ

このレビューでは13の研究のデータを分析しました。 このデータに含まれていたのは、米国、欧州、東アジアに住む血圧が正常な人たちで 137,000人近くでした。 追跡期間は研究によって2~45年と幅がありましたが、この追跡期間中に高血圧を発症したのは 15,600人超でした。

レビューの結果

余暇に行う運動に関しては、高血圧になるリスクが、1週間の運動時間が1時間未満の人たちに比べて、週の運動時間が1~3時間の人たちでは11%、そして4時間以上の人たちでは19%、それぞれ減少していました。 この結果から、余暇として運動をする場合には、運動時間が長いほど高血圧になるリスクが減少すると言えます。

一方、農作業や、引越し作業などのような肉体労働の一環として行われる身体活動では、高血圧のリスクは減少していませんでした。

留意点
ただし今回のレビューでは、余暇として行う運動と高血圧予防効果との因果関係は示されていないので、余暇に運動をする人では他の生活習慣も健全であるために高血圧のリスクが下がっているという可能性も否定できません。
日本の厚生省による運動指針では、余暇として行う運動と、仕事で行う身体活動との概念上では区別をしていますが、実用上の区別はしていません。 今回のレビュー結果からすると、運動と肉体作業の区別する必要があるかもしれません。