肉体労働は心臓に良くない

(2013年4月)"European Society of Cardiology(欧州心臓学会)" で発表された2つの研究によると、過酷な肉体労働は心臓疾患や脳卒中のリスク要因になります。

その理由は不明ですが、①仕事での身体活動が精神的なストレスになっているから、あるいは②肉体労働者が比較的低賃金であるために医療サービスを十分に受けれないからなどの理由が推測されています。

1つ目の研究

1つ目のギリシャの研究では、脳卒中の患者250人と心臓発作などの患者250人とを、健康な人たち500人と比較しました。 その結果は、肉体労働以外の仕事をしている人では心臓発作や脳卒中などのリスクが20%下がるというものでした。

2つ目の研究

2つ目のベルギーの研究は 14,000人以上の中年男性を平均で3年間にわたって追跡調査したもので、こちらの研究でも肉体労働をしている人では冠状動脈疾患(心臓疾患の一種)になるリスクが増加するという結果になりました。

さらに、こちらの研究では、仕事で多大な身体活動を要求されない(肉体労働者ではない)人では、余暇に運動をすることで心臓疾患になるリスクが60%も減少していた一方で、肉体労働をしていて、なおかつ余暇に中~高強度の運動をしている人では、冠状動脈疾患になるリスクがさらに増加(4倍以上)していました。

この点に関して、研究者は次のように述べています:
「今回の結果から、肉体労働で消耗している人の場合には、余暇に運動をしてもトレーニングの効果は得られず、逆に、心血管系(心臓や血管)に過剰な負荷をかける結果になってしまうと考えられます」