植物性食品メインの食生活にも良し悪しがあり、「良し」のときだけ死亡リスクが下がる

(2018年4月) "Journal of Nutrition" に掲載されたジョンズ・ホプキンス大学の研究で、ベジタリアンに近い食生活であっても食べている植物性食品が不健康なタイプのものであると死亡リスクは低下しないという結果になっています。
Hyunju Kim et al. "Healthy Plant-Based Diets Are Associated with Lower Risk of All-Cause Mortality in US Adults"

研究の方法

米国に住む20~80才の男女1万2千人弱を対象に 1988~1994年にかけてアンケート調査で食生活を調べ、植物性食品と動物性食品の摂取量のバランス(PDI)を割り出して、PDIと 2011年までに死亡するリスクとの関係を分析しました。 分析においては、生活習慣や生活状況などを考慮しました。

PDIについて

PDIとは "plant-based diet index" の略で、植物性食品をよく食べるほどスコアが高くなり、動物性食品(乳製品・卵・魚介類・動物性脂肪を含む)をよく食べるほどスコアが低くなります。

uPDIとhPDI

PDIには、健康的な植物性食品の摂取量を示すhPDIと健康的ではない植物性食品の摂取量を示すuPDIというバリエーションが存在します。 "Plose one"(2016年)に掲載されたハーバード大学の研究によると、hPDIは健康的な植物性食品の摂取で加点され、動物性食品や健康的でない植物性食品の摂取で減点されます。 uPDIは健康的ではない植物性食品の摂取で加点され、動物性食品や健康的な植物性食品の摂取量で減点されます。

スコアの範囲

PDIもhPDIもuPDIも、理論的にあり得るスコアの範囲は18~90です。 上述のハーバード大学の研究における実際のスコアの範囲は、PDIが24~85、hPDIが28~86、uPDIが27~90というものでした。

健康的ではない/健康的な植物性食品

  • 健康的な植物性食品・・・全粒穀物、果物、野菜、ナッツ類、豆類、野菜油、茶・コーヒー
  • 健康的ではない植物性食品・・・果物ジュース、甘味料が使用された清涼飲料水、精白穀物(⇔全粒穀物)、じゃがいも、菓子類(ケーキやポテトチップなど)、デザート類

結果

PDIスコア

PDIスコアと総死亡リスク(死因を問わない死亡リスク)や心臓病・脳卒中で死亡するリスクとの間には関係が見られませんでした。

uPDIスコア

uPDIスコアと総死亡リスクや心臓病・脳卒中で死亡するリスクとの間にも関係が見られませんでした。

hPDIスコア

hPDIスコアが中央値を超えている場合に、hPDIスコアが10増えるごとに総死亡リスクが5%低下していました。 男女別に分析すると、統計学的に有意な結果となったのは女性だけでした。 女性に限ったときの総死亡リスクの低下幅は6%でした。 男性は5%のリスク低下だったのですが、95%CIが0.90~1.01でした(1.00をまたがなければ有意だった)。