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抗がん剤の副作用の20倍も有害なはずのコーヒーなどの成分を人体が平気な理由

(2014年5月) 2013年に発表されたジョンズ・ホプキンス大学の研究により、PLP(焦性没食子酸様ポリフェノール)という、紅茶や、コーヒー、熏液(肉や魚のくん製に用いられる)から検出される植物由来の化学物質に DNA を傷つける作用があることが明らかにされていますが、その研究の続きが "Food and Chemical Toxicology" 誌に掲載されました。

PLP の毒性は場合によっては、抗がん剤による副作用の20倍にもなるのですが、人体は PLP によって害を被っていないように思われます。 研究グループはその点を不思議に思って、今回の研究を行いました。

その結果、唾液中に含まれるαアミラーゼという酵素と、血液中に含まれるアルブミンというタンパク質、そして筋肉に含まれるミグロビンというタンパク質により、人体の細胞が PLP による DNA 破壊から守られていることがわかりました。

その一方で、αアミラーゼもアルブミンもミグロビンも、PLP と同じように DNA を傷つける抗がん剤に対しては細胞を守る効果を発揮しませんでした。 このことから、PLP から細胞を守る人体の働きが、ヒトの食事に含まれる天然の植物化合物から身を守るためにヒトが進化の過程において獲得したものなのだと考えられます(抗がん剤はヒトの進化の過程に存在しなかった)。

さらに、PLP に一定期間暴露された細胞は、αアミラーゼやアルブミンなどが存在しなくても PLP に耐えることが出来るのだと思われます。 研究グループが PLP に暴露させた細胞を2週間ほど後に再び PLP に暴露させても、(αアミラーゼやアルブミンなどが存在していないのに)細胞が傷つかなかったのです。

研究者は次のように述べています:

「(人体の細胞には、)アルブミンや、ミグロビン、αアミラーゼが存在していない状態でも(PLP による)ダメージに対応する、あるいは(PLP の)存在を感知してどうにかして自らの身を守る能力が備わっているようです。

『死なない程度の苦境で人は強くなる』 という(ニーチェの)格言と同じで、PLP が含まれる(コーヒーや紅茶などの)食品を毎日のように口にしている人では PLP に対する天然の細胞防御が発達しているのではないでしょうか」
「あくまでも推測ですが、PLP が含まれる食品を食べるときには、肉(ミグロビンが含まれる)を同時に食べたり、(美味しそうな匂いによって)唾液を分泌させてから食べたりすると PLP の害を緩和できる可能性があります」