「空気が埃っぽい」と感じ始める大気汚染物質PM10の濃度はどれくらい?

(2018年10月) "International Journal of Biometeorology" に掲載されたキプロス大学(キプロス)などの研究で、大気汚染の程度と体感的な空気の品質との関係が調査されています。
Katerina Pantavou et al. "Perceived air quality and particulate matter pollution based on field survey data during a winter period"

キプロスについて

キプロスはギリシャとは別の国です。 ギリシャという国の中に「キプロス」という都市があるのではなく、地中海の東端(トルコの下)に位置するキプロス島に「キプロス共和国」という名前の国があります。

キプロス共和国はギリシャ人の国ですが、キプロス島の北部(島全体の37%にあたる)はトルコ人で占められ、キプロス共和国の実効支配は及んでいません。

研究の方法

ギリシャのアテネ市(2ヶ所)において、歩行者を対象とする街頭アンケート調査を行い、同時にその場で大気汚染物質PM10(*)の大気中濃度を測定しました。
(*) 大気中に浮遊する粒子状物質のうち、粒子径が10μm以下のもの。

アンケート調査では、空気の埃(ほこり)っぽさと空気の品質を5段階で評価してもらいました。

結果

  1. PM10の大気中濃度が高くなると「空気が埃っぽい」と回答する人が増えた。
  2. 空気の品質の悪さを訴えることが多かったのは、健康上の問題を抱えている人・屋外で過ごす時間が30分以上に達する人・喫煙者・女性でした。
  3. 健康上の問題を抱えている人・屋外で過ごす時間が30分以上に達する人・喫煙者のいずれでもない人が「空気が埃っぽい」と感じる始めるPM10の大気中濃度は64μg/mあたりだった。

PM10の大気中濃度

WHOが作成した文書(PDFファイル)によると世界のPM10大気中濃度(年間平均)は、欧州で20μg/m未満~30μg/m未満、中国で30μg/m以上~100μg/m超といったところです。 日本に関しては、PM10の大気中濃度に関するデータがありません。