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大気汚染と交通騒音で心血管疾患のリスクが増加

ドイツで行われた大規模な研究によると、微粒子による大気汚染と騒音の両方で、心血管疾患のリスクが増加します。 この研究では、大気汚染と騒音の同時的な影響について調べ、いずれもが独立的に無症状のアテローム性動脈硬化に関与していることを明らかにしました。

アリゾナ大学の研究者(今回の研究には無関与)は次のように述べています:

これまで、大気汚染が健康に与える悪影響について調べた研究では「騒音のせいではないか?」と批判され、逆に、騒音についての研究では「大気汚染のせいではないか?」と批判されることがままありました。 今回の研究で、どちらも健康に害があることがはっきりしたのです。


この研究では、4,238人(平均年齢60歳。男性率49.9%)を対象に、PM2.5(空気動力学的直径が2.5μm未満の粒子状物質)および騒音への長期間の暴露が心血管疾患のリスクに与える影響を調べました。

その結果、無症状のアテローム性動脈硬化の尺度である TAC(胸部大動脈カルシウム沈着)の負荷が、PM2.5 による大気汚染では1立方メートルあたり 2.4μg増えるごとに 19.9%、そして夜間の交通騒音では 5dB 増えるごとに8%増加していました。

参考までに、PM2.5の日本の環境基準(平成21年9月)は、1年平均値 15μg/m3以下、かつ1日平均値 35μg/m3以下とされています。 米国では、15μg/m3以下から 12μg/m3以下に変更されました。

また、一般的な居室の騒音は 40dB(A)程度で、交通量の多い道路の騒音は70~80dB(A)程度です。 "(A)" というのは、人間の耳に聞こえる範囲内の音だけに限ったデシベルであるという意味になります。


65歳未満の人、冠動脈疾患の人、またはスタチンを服用している人では、PM2.5による大気汚染と TAC との相関関係はさらに強く見られました。 その一方で、夜間の交通騒音については逆に、肥満で無い人、冠状動脈疾患の無い人、スタチンを服用していない人で TAC との相関関係が比較的強く見られました。