喘息を悪化させる花粉の種類が判明

(2012年8月) "New England Journal of Medicine" に掲載されたエモリー大学(米国)の研究で、オーク(カシなどのブナ科コナラ属の植物)とイネ科の植物の花粉が多い日に、喘息による救急外来患者の増えるという結果になりました。 これらの植物は春に花粉を多く飛散させます。

研究の方法

この研究では、花粉の種類を、オーク、イネ科植物、ブタクサ、松、常緑樹(ビャクシンや糸杉など)、そしてカバノキやハシバミなどその他のグループの6つのグループに分類し、1993~2004年にかけての花粉の飛散量をアトランタ地域の41の病院の救急外来患者数と照らし合わせました。

結果

調査期間中に喘息や喘鳴で救急室を訪れた患者数は40万人以上でしたが、オークとイネ科の植物の花粉が多い日に来院患者数が増えていました。

イネ科の植物の花粉飛散量がパーセンタイル値(小さいほうから数えて何%目にあたるか)で95番目以上(つまり飛散量がトップ5以内)の日には、花粉飛散量が平均以下の日に比べて、喘息による救急外来患者数が10%近く増加していたのです。 このように花粉の飛散が多いのは、年間に6回ほどです。

オークの花粉でも同様に、飛散量がトップ5以内となる日には、喘息による救急外来患者数が15%近く増加していました。

不思議なことに、ブタクサ(夏の花粉症の主な原因)では、花粉の飛散量が増加しても、喘息による救急外来患者数は増えていませんでした。

留意点
ブタクサの花粉と喘息の関係には不明な点もあるうえ、救急外来を訪れる患者は花粉の影響を受けた人たちの一部に過ぎない(症状が軽ければ病院に行かないので)ため、今回の研究で明らかになったのは、花粉が喘息に与える影響の一部に過ぎません。