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コーヒーやリンゴなどに含有されるポリフェノールに高血圧を予防する効果?(女性のみ)

(2017年5月) "Europeran Journal of Clinical Nutrition" に掲載されたカターニア大学(イタリア)などの研究で、女性に限りポリフェノールの摂取量が多いと高血圧になることが少ないという結果になりました。

研究の方法

高血圧ではない東欧在住の中年男女 2,725人を対象に、食生活に関するアンケート調査を実施してポリフェノール類の摂取量を推定し、その後2~4年間にわたり高血圧の発症状況を追跡調査しました。

そして、ポリフェノール類の摂取量の多さに応じてデータを4つのグループに分けて、高血圧のリスクを比較しました。 データの分析においては、高血圧の発症に影響する様々な要因を考慮しました。

結果

追跡期間中に 1,735人が高血圧を発症しました。

女性に限り、ポリフェノール摂取量が最多のグループは最少のグループに比べて、高血圧になるリスク(オッズ比)が31%低くなっていました。 男性ではポリフェノール摂取量と高血圧リスクとの間に関係が見られませんでした。

ポリフェノール類のうち高血圧リスクの低下に寄与していたのはフラボノイド類とフェノール酸類でした。

フラボノイド類とフェノール酸類の具体的な種類にまで踏み込んで分析したところ、フラボノイド類ではフラバノール、フェノール酸類ではヒドロキシケイ皮酸の摂取量と高血圧リスクとの間に関係が見られました。 フラバノール類の摂取量が多い場合には44%、ヒドロキシケイ皮酸類の摂取量が多い場合には34%、それぞれ高血圧のリスクが低くなっていました。

フラバノールとヒドロキシケイ皮酸を含有する食品

フラバノール

フラバノール(別名:フラバン-3-オール)は1種類のフラボノイドを指すのではなく、フラボノイドのカテゴリーの1つです。 フラバノール類に分類されるフラボノイドには、カテキンや、プロアントシアニジン、テアフラビン、エピガロカテキンなどがあります。

フラバノール類に分類されるフラボノイドは、茶の木(Camellia sinensis)を原料とする緑茶や紅茶などの茶や、ココア(チョコレート)赤ワインブドウ(特に皮の部分)・リンゴ、その他の野菜や果物に含まれています。

ヒドロキシケイ皮酸

ヒドロキシケイ皮酸も一種類の物質を指すのではなく、ポリフェノールのカテゴリーの1つです。 ヒドロキシケイ皮酸類に分類される物質には、コーヒー酸、ケイ皮酸、クロロゲン酸 、フェルラ酸、クマリンなどがあります。

ヒドロキシケイ皮酸類は、コーヒーハーブ類(タイム、セージ、スペアミントなど)・リンゴなどの植物性の食品に含有されています。

ヒドロキシケイ皮酸の一種であるクマリンには肝臓や腎臓に対する毒性があります。 クマリンは、桜の葉やシナモンに似ているシナニッケイ(C. cassia)に含有されています。

関連研究

ブラジルの研究

"Plos One"(2016年)に掲載されたブラジルの研究(横断研究)でも成人男女550人のデータを調査して、ポリフェノール類の摂取量が多い人は高血圧のリスクが40~67%低いという結果になっています。

このブラジルの研究で、高血圧リスク低下との関係が認められたポリフェノール類は次のような食品に含まれています: オリーブ・オイル、ごま油、ナッツ類、全粒パン、赤ワイン、ぶどう、コーヒー、オレンンジ、レモン果汁

フランスの研究

"American Journal of Clinical Nutrition"(2016年)に掲載されたフランスの研究でも、4万人超のフランス人女性を調査してフラボノイドの摂取量が多い人は15年間のうちに高血圧になるリスクが9~10%低いという結果になっています。

このフランスの研究で高血圧リスク低下との間に関係が見られたフラボノイドは、フラボノール、アントシアニン、プロアントシアニジンの3種類でした。
アントシアニンは、ブルーベリー・赤ワイン・色の濃いブドウ・赤色や青色の野菜などに含まれています。