ポリフェノールが動脈硬化を予防するメカニズム

(2015年11月) 欧州で行われた研究により、緑茶やリンゴに含まれるポリフェノールにアテローム性動脈硬化を促進するシグナル伝達分子である血管内皮成長因子(VEGF)を遮断する作用のあることが明らかになりました。出典: Des outils pour aider les PME a exploiter les bienfaits des polyphenols ©Union européenne 2015)
動脈硬化とポリフェノール

アテローム性動脈硬化では、コレステロールやカルシウムなどを成分とするプラークが動脈に蓄積します。 「動脈硬化」というと一般的にはアテローム性動脈硬化を指します。 アテローム性動脈硬化のプラークが破裂すると心臓発作や脳卒中が生じる恐れがあります。

ポリフェノール類は果物や野菜に豊富に含まれていますが、果物や野菜をよく食べる人に心臓発作や脳卒中が少ないことが複数の研究で示されています。
「ポリフェノール ⇒ 動脈硬化予防 ⇒ 心臓病・脳卒中予防」 という話の流れにおいて、今回の話ではポリフェノールの動脈硬化を防ぐ効果がテーマになっているというわけです。
研究の概要

ヒトの血管から得た細胞を用いた実験において、緑茶とリンゴから抽出したポリフェノール類にVEGFシグナル伝達を阻害する効果のあることが示されました。

この際のポリフェノール類の濃度は、ポリフェノール類を豊富に含む食品を食べた後に血中から検出されるのと同程度でした。

一酸化窒素を増やす作用も?
この研究ではさらに、血液中に一酸化窒素を作り出す酵素シグナル伝達系がポリフェノール類によって活性化されることも明らかになりました。 一酸化窒素には血管を広げて血管の損傷を防ぐ作用があります。参考記事: リンゴとホウレン草の組み合わせが心臓と血管の健康に有益