睡眠の質や量とアルツハイマー病の関係①

(2013年10月) "JAMA Neurology" に掲載されたジョンズ・ホプキンス大学の研究によると、睡眠の質と量が不足している高齢者では、アルツハイマー病が発症したり進行したりするリスクが増加する可能性があります。

予備知識

アルツハイマー病は認知症の1つで、一般的な発症年齢は60才以降です。 高齢者の約半数が不眠症であると言われています。

研究の方法

高齢者(平均年齢76才)の脳を PETスキャン(陽電子放射断層撮影法)と「ピッツバーグ化合物B」という造影剤を用いて検査しました。

結果

睡眠の質が劣っていたり睡眠の量が不足している高齢者では、脳に蓄積しているβアミロイドの量が多くなっていました。 βアミロイドは、アルツハイマー病の原因だと考えられている毒性のタンパク質です。

睡眠の質と量は(研究グループによる計測ではなく)高齢者本人の報告に基づきました。 睡眠時間は5時間未満~7時間超でした。

解説
研究者によると、睡眠障害を治療することによって、アルツハイマー病の発症または進行のリスクのうち睡眠不足に起因するものを解消することができる可能性がありますが、今回の研究は睡眠障害(睡眠の質や量の不足)がアルツハイマー病の原因となっていることを示したものではありません。
例えば、アルツハイマー病が睡眠障害の原因になっている可能性や、睡眠障害の高齢者に見られる睡眠障害以外の何らかの共通点がアルツハイマー病の原因になっている可能性も考えられるというわけです。