歯周病菌が食道ガンを引き起こす?

(2016年2月) "Infectious Agents and Cancer" 誌に掲載されたルイビル大学(米国)などの研究によると、歯周病菌が食道ガンの発生を促進している可能性があります。出典: Researchers Find Association Between Oral Bacteria and Esophageal Cancer

研究の方法
食道扁平上皮ガンの患者100人から採取した組織サンプルと健常者30人から採取した組織サンプルとで、ポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)という歯周病菌の痕跡(歯周病菌が生産する酵素と歯周病菌のDNA)が検出される率を比較しました。
食道ガンには主として食道腺ガンと食道扁平上皮ガンの2種類があり、欧米では前者が一般的ですが日本では食道ガンの90%が食道扁平上皮ガンです。
結果

健常者の組織サンプルでは歯周病菌の痕跡が検出されなかったのに対して、食道ガン患者の組織サンプルでは61%の率で歯周病菌の痕跡が検出されました。 ガン細胞近辺の組織からは12%の率で歯周病菌の痕跡が検出されました。

また、歯周病菌の存在とガン細胞の分化・転移・生存率との間にも相関関係がありました。

解説
今回の結果は次の2通りに解釈できます:
  • 歯周病菌が食道ガンの発生を促進する。
  • 歯周病菌が食道ガンの細胞に好んで住み着く。