閉経後の女性に歯周病があると乳ガンのリスクが増加

(2015年12月) "Cancer Epidemiology, Biomarkers & Prevention" 誌に掲載されたバッファロー大学の研究で、歯周病がある閉経後の女性は特に喫煙者で乳ガンを発症するリスクが高いという結果になりました。 口腔細菌が血流中に入り込んで乳房組織に影響している可能性が考えられます。

これまでの研究では、歯周病が心臓疾患・脳卒中・糖尿病・口腔ガン・食道ガン・頭頸部ガン・膵臓ガン・肺ガンなどのリスクに影響している可能性が示されています。参考: 「口腔環境の全身への影響」 記事一覧

研究の方法

乳ガンの病歴が無い女性 73,737人を6.7年間にわたり追跡調査しました。 歯周病があったのは 73,737人のうち26.1%でした。

結果

追跡期間中に乳ガンと診断されたのは 2,124人でした。 歯周病を抱えていたグループの方が乳ガンのリスクが14%高くなっていました。

喫煙習慣を考慮した分析
歯周病が体の他の部分の健康に及ぼす影響に喫煙習慣が関与していることが複数の研究で示されているため、今回の研究では喫煙習慣を考慮した分析も行いました。 その結果は次のとおりです:
  • 喫煙歴が無いグループグループに限って分析すると、歯周病がある場合に乳ガンのリスクが6%増加していました。
  • 禁煙してから20年超が経過したグループに限って分析すると、歯周病がある場合に乳ガンのリスクが8%増加していました。
  • 禁煙をしてから20年以内のグループに限って分析すると、歯周病がある場合に乳ガンのリスクが36%増加していました。
  • 追跡期間中に現役の喫煙者であったグループに限って分析すると、歯周病がある場合に乳ガンのリスクが32%増加していましたが、これに関しては統計学的に有意とは言えませんでした。
現在の喫煙習慣または喫煙歴が浅い人と非喫煙者とでは口腔内に住む細菌が異なることが知られています。