ジャガイモで高血圧のリスクが増加?

(2016年5月) "*The BMJ*" に掲載されたハーバード大学の研究で、ジャガイモを食べることが多い人は高血圧になるリスクが高いという結果になりました。出典: Potato intake and incidence of hypertension: results from three prospective US cohort studies

研究の方法

米国人男女18万7千人超の20年間超のデータを用いて、ジャガイモを食べる頻度と高血圧の発症率との関係を、高血圧のリスクに影響する様々な要因を考慮しつつ分析しました。

18万7千人超という数字は3つのコホート(データベース)の合計で、3つのコホートのうちの2つが女性のもの(*)で、残りの1つが男性のもの(†)でした。

(*) 看護婦を調査した Nurses' Health Study(12万人超)および Nurses' Health Study II(11万6千人超)というコホート。

(†) 医療関係の仕事に就いている男性を調査した Health Professionals Follow-up Study(5万1千人超)というコホート。
結果
ジャガイモを3つの調理法(*)のいずれかで週に4回以上食べる場合と月に1回未満しか食べない場合とを比較したところ、女性でのみ週に4回以上食べる場合に高血圧のリスクが増加(†)していました。 男性では増加していませんでした。

(*) マッシュド・ポテト、焼きポテト、または茹でポテト。

(†) 女性の2つのコホートで、それぞれ13%と25%の増加。

ジャガイモをフライドポテトにして食べる場合に限ると、男女ともに高血圧のリスクが17%上がっていました。 ポテトチップと高血圧のリスクとの間には男女共に関係が見られませんでした。

解説
ジャガイモに豊富に含まれているカリウムは高血圧の予防に有益であると考えられています。 しかしその一方でジャガイモは、他の野菜に比べてグリセミック指数が高く血糖値が上がりやすいため、高血圧を引き起こしやすい可能性があります。

米国では最近になって、「ジャガイモにはカリウムが豊富に含まれている」という理由で食事ガイドラインにおいてジャガイモを野菜に分類するようになっていますが、研究チームはジャガイモを主食ではなく副菜(野菜)とみなすことを問題視しています。

ジャガイモを野菜に分類することによって「野菜だから食べる量が多いほど良い」という認識が広まることを懸念しているのでしょう。