Yong‐Moon Mark Park et al. "Higher diet‐dependent acid load is associated with risk of breast cancer: Findings from the Sister Study"
研究の方法
43,570人の女性を対象に、アンケート調査で食生活を調べたのち平均7.6年間にわたり乳ガンの発生状況を追跡調査しました。
結果
追跡開始から1年目以降に乳ガンになった女性の数は 1,882人でした。
食生活の酸性度の指標であるPRALのスコアが最も高いグループは最も低いグループに比べて乳ガンになるリスクが+21%でした。
PRALと発症リスクとの関係は、エストロゲン受容体陰性(ER)の乳ガンとトリプル・ネガティブの乳ガンで顕著でした(リスク増加幅は+67%と+118%)。
PRALのスコアがマイナス(食生活がアルカリ性)の場合には、スコアがゼロ(食生活が中性)の場合よりも乳ガンのリスクが下がっていました。。
結論
食生活が酸性だと乳ガンになりやすく、アルカリ性だと乳ガンになりにくい可能性があります。
PRALは、タンパク質やリンの摂取量が多いとスコアが高くなり、カリウム/カルシウム/マグネシウムの摂取量が多いとスコアが低くなります。
これはつまり、肉の摂取量が多いとスコアが高くなり、野菜や果物の摂取量が多いとスコアが低くなるということです。
したがって、(特にホルモン受容体陰性の)乳ガンのリスクは肉で増加し野菜や果物で下がると言えるのかもしれません。