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糖尿病前症から糖尿病への進行阻止に亜鉛が活躍。 β細胞の機能も改善

(2017年10月)亜鉛はインスリンの作用と糖質の代謝に深く関与していますが、"Journal of Diabetes" に掲載されたコロンボ大学(スリランカ)の研究によると、糖尿病前症から糖尿病への進行を予防するのに亜鉛のサプリメントが有効かもしれません。

研究の方法

フェーズ2の臨床試験において糖尿病前症の患者200人(平均年齢52才、43%が男性)を半数ずつ2つのグループに分けて、一方のグループにのみ亜鉛のサプリメントを20mg/日という用量で1年間にわたり服用してもらいました(もう一方のグループはプラシーボを服用)。 そして、試験開始の時点および試験開始から1・3・6・12ヶ月目に色々と検査しました。
どちらのグループも、試験開始前の時点において亜鉛血中濃度の平均値が正常値未満だった。

結果

1年間にわたる試験期間中に糖尿病前症から2型糖尿病へと進行した人の割合が、プラシーボを服用したグループでは25%だったのに対して、亜鉛を服用したグループでは11%に過ぎませんでした。

さらに、亜鉛を服用したグループでは、β細胞(インスリンを分泌する細胞)の機能改善や血糖値・インスリン抵抗性・LDLコレステロール値の低下が見られました。

亜鉛について

成人の体に含まれる亜鉛の量は2~3gで、臓器・体組織・骨・体液・細胞に存在しています。

亜鉛は赤身の肉・貝類・乳製品などの動物性タンパク質に豊富に含まれていますが、豆類やナッツ類などの植物性の食品にも含有されています。 サプリメントなどで亜鉛を摂り過ぎた場合の副作用(過剰症)は、吐き気、味覚障害、下痢などです。

亜鉛は不足しがちなミネラルで、人類の半数近くが亜鉛不足だと言われています。 亜鉛不足が深刻なのは発展途上国で、先進国では重度の亜鉛欠乏症は稀有ですが、軽度の欠乏は先進国でも比較的一般的であると考えられます。