糖尿病前症の人は体重10%減で糖尿病の発症を阻止できる

(2013年7月) "Journal of General Internal Medicine" に掲載されたジョンズホプキンス大学の研究によると、糖尿病前症(血糖値が通常よりも高いが糖尿病と言うほどではない状態)と診断されてから6ヶ月以内に体重を10%減らすことで、その後3年間における糖尿病の発症を阻止できます。

研究者によると、糖尿病前症と糖尿病では大きな差があります。 コントロールできない糖尿病になると、目や、腎臓、神経、心血管などに合併症が生じるのです。

研究の方法
過体重で高血糖の人たち 3,000人以上を次の3つのグループに分けて、平均で3.2年間にわたり追跡調査しました:
  1. メトホルミンという糖尿病の薬を服用するグループ
  2. プラシーボを服用するグループ
  3. 食事の改善と運動(150分/週)によって体重を減らすグループ
結果

③のグループのうち、体重を10%減らせた人では、その後3年以内に糖尿病を発症するリスクが(②のグループと比較して)85%減少していました。 5~7%しか減らせなかった人でも、このリスクは54%減少していました。

メトホルミンを服用した①のグループでは体重は落ちていませんでしたが、6ヶ月間のメトホルミン服用によって血糖値が有意に下がり糖尿病の発症リスクが減少していました。 メトホルミンには、肝臓がブドウ糖を作り過ぎないようにする作用があります。

解説

研究者によると、糖尿病発症リスクが最も低かったのは体重と空腹時血糖値の両方が減少した人たちでした。

研究者は次のように述べています:
「半年という期間で体重を3~5%減らすのですら大変ですが、今回の研究結果からすれば、体重をそれ以上(10%まで)減らせずに血糖値が下がっていない糖尿病前症患者に対しては、(糖尿病前症の患者にメトホルミンを使う医師は少ないけれども)治療をステップアップしてメトホルミンを投与するのが良いと考えられます」