妊娠高血圧腎症の予防にアスピリン常用が推奨される

(2014年4月) "U.S. Preventive Services Task Force" という専門家パネルが、妊娠高血圧腎症のリスク減少を目的とするアスピリン常用を推奨することを検討しています。 推奨の内容は次の通りです:
  • 対象: 妊娠高血圧腎症のリスクが高い妊婦
  • 服用時期: 妊娠の最初の3ヶ月間(第1トリメスター)
  • 服用量: 低用量(81mg/日)
今回の推奨の根拠

今回のアスピリン服用推奨は、"Annals of Internal Medicine"(4月号)に掲載されたレビューに基づいています。

このレビューで最近の研究データを分析したところ、低用量のアスピリンを毎日飲むことで、妊娠高血圧腎症のリスクが24%、早産のリスクが14%、そして胎児の成長が遅くなるリスクが20%していました。

専門家パネルの議長を務めるミズーリ大学の研究者は次のように述べています:
「妊娠高血圧腎症は、妊婦と胎児の両方に深刻な問題を引き起こします。 妊娠高血圧腎症のリスクが高い妊婦では、低用量のアスピリンを毎日服用することが妊娠高血圧腎症の予防に役立つと考えられます」

今回のレビュー以前に発表された複数の研究やレビューでも、低用量のアスピリン常用が妊娠高血圧腎症に有効であることが示されています。

低用量のアスピリン常用が推奨される妊婦
妊娠高血圧腎症のリスクは次のいずれかに該当する妊婦で増加します:
  • 過去の妊娠において妊娠高血圧腎症になったことがある。
  • 妊娠前の時点で高血圧または糖尿病がある。
  • 双子や三つ児(あるいはそれ以上)を妊娠している。
また、以下は上記の要因よりはリスク要因として弱いのですが、それでも複数に該当する場合には妊娠高血圧腎症の予防を目的としてアスピリンを常用すると良いかもしれません:
  • 初産である。
  • 肥満している。
  • 35才以上または黒人である。
妊娠高血圧腎症の予防を目的としてアスピリンを低用量で常用する場合には、副作用は無いと思われますが、研究者は「アスピリンの常用は医師の監督の下で行う必要がある」と強く警告しています。