早産で生まれた子供は小心で神経質で人付き合いが苦手

(2015年7月) "ADC Fetal & Neonatal Edition" に掲載されたウォーリック大学(英国)の研究で、極度の早産で生まれた子供は人付き合いが苦手(socially withdrawn)で自閉症の兆候を示すことが多いという結果になりました。出典: Research Links Premature Birth to Withdrawn Personality

研究の方法

この研究はドイツで行われたもので、極度の早産(妊娠32週より前)または低体重(1.5kg未満)で生まれた子供たち200人と妊娠満期で生まれたほぼ同数の子供たちが大人になったときの性格を比較しました。

結果
早産で生まれた子供は男女を問わず大人になってからも人付き合いが苦手で、自閉症的な性質・神経質(*)・内向性・リスク回避性を示す傾向にありました。
(*) 神経質(ニューロティシズム)とは、苦悩・不安感・嫉妬心・気分のムラを感じるという性質のことです。 このような人は、怒り・罪悪感・妬み・不安感・抑鬱を示しがちです。

この結果から、極度の早産または低体重で生まれた子供は、成人後に人付き合いが苦手になりやすい可能性があります。

考えられる理由

今回の結果になった理由として研究者は、早産で生まれたことによる脳の発達への影響を挙げています。 胎児のときに被ったストレスや、未熟児であるが故に両親が過保護となるのも一因かもしれません。

類似研究

これまでに行われた類似研究には、今回と同様に早産により内向性や神経質のリスクが増加するという結果になったものや、早産児には小心で真面目な傾向、あるいは愛想が良い傾向が見られるという結果になったものがあります。

コメント
研究者は次のように述べています:

「過去の複数の研究において早産児は、①学校でイジメられやすい、②大学にまで進学することが少ない、③年収の高い仕事に就くことが少ない、④人間関係を形成しにくい、⑤恋愛関係を維持することが少ない、⑥子供をもうけることが少ないという結果になっています」

「人付き合いが苦手な子供に対しては、社交技能を養うトレーニングを行うことによって子供の性格上の弱点を補うことができるでしょう」