妊娠が肉体の老化を加速する?

(2018年7月) "Scientific Reports" 誌に掲載されたノースウェスタン大学(米国)などの研究で、妊娠回数が多い女性は年齢のわりに肉体の老化が進んでいるという結果になりました。

研究の方法

20~22才のフィリピン人女性の妊娠回数(子供が無事に生まれなかった場合も含む)と細胞の老化の程度を調べました。

細胞の老化の程度は「テロメアの長さ」と「DNAメチル化の程度」という2つの指標(細胞老化の異なる側面が表れる)で把握しました。 テロメアの長さは821人の女性で調べ、DNAメチル化の程度は397人の女性で調べました。

結果

社会経済的状態(収入・職業・学歴など)にかかわりなく、妊娠回数が多い女性は「テロメアの長さ」と「DNAメチル化の程度」のいずれにおいても、年齢のわりに細胞の老化が進んでいました。

妊娠1回あたりの老化の幅は、テロメアの長さのほうが約0.3~3.7才分、DNAメチル化の程度のほうが約0.3~0.6才分というものでした。

細胞の老化の程度とその後の4年間における妊娠状況との間に関係が見られなかったことから、細胞の老化が妊娠回数に影響するのではなく妊娠回数が細胞の老化に影響するのではないかと考えられます。