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妊娠中の抗欝剤服用で胎児が生後に ADHD になるリスクが増加?

(2014年9月) "Molecular Psychiatry" 誌に掲載された Massachusetts General Hospital(米国)の研究によると、妊娠中に抗欝剤を服用すると胎児が生後に注意欠陥・多動性障害(ADHD)になるリスクが増加する可能性があります。

研究の方法

自閉症と診断された子供 1,377人と、ADHDと診断された子供 2,243人のデータを、その3倍の(どちらの3倍かは不明)人数の健常な子供たちのデータと照らし合わせました。

結果

自閉症についてもADHDについても、妊娠中に母親が抗欝剤を服用していた場合には胎児がこれらを発症するリスクが増加していましたが、自閉症に関しては母親の鬱病の病歴を考慮すると統計的な有意性が消滅しました。 その一方でADHDは、母親の鬱病の病歴を考慮しても統計的な有意性が失われませんでした。

今回の結果に関する注意点

ただし、妊娠中の抗欝剤服用によって生まれる子供がADHDになるリスクは、絶対リスクで言えば大した数字ではなく、残余交絡(結果に影響する要因を考慮してもしきれなかった部分)によるものである可能性もあります。

さらに研究グループは、「抗欝剤によって胎児のADHDリスクが実際に増加しているとしても、その絶対リスクが小さなものであるということを踏まえたうえで、抗欝剤のメリットとデメリットを考えて服用するかどうかを決定するべきである」と述べています。

過去の研究では、鬱病は母親自身だけでなく胎児にも悪影響を及ぼすことや、妊娠中に抗欝剤の服用を中止すると鬱病の肺はつりすくが5倍に増加することが示されています。

この研究に関与していない研究者も、今回の研究で胎児が暴露されていた抗欝剤の量が僅かであることから「ADHDのリスクには抗欝剤よりも遺伝的な要因が影響していた可能性がある。 その可能性が高いとすら言える」とコメントしています。