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妊娠中の運動で帝王切開リスクが低減される②

(2016年8月) "American Journal of Obstetrics & Gynecology" に掲載されたオスロ大学の研究によると、妊娠中に運動をすることで帝王切開が必要となるリスクが低下します。

研究の方法

出産経験がない単産の(*)妊婦4万人近くを対象にアンケート調査を実施して妊娠中に行っている運動の種類と頻度を調べました。 アンケート調査は、妊娠17週目および30週目の2回にわたり行いました。

そして、アンケートの結果を緊急帝王切開および予定帝王切開(†)が行われた率と照らし合わせました。

(*) 胎児が双子や3つ子ではなく1人だけ。

(†) 日本産婦人科医会によると、予定帝王切開とは、分娩開始前からの方針で帝王切開を行うことが予め決定されている帝王切開です。 これに対して緊急帝王切開とは、分娩中に生じた突発的な事態により行われる予定外の帝王切開です。
結果

データ全体の15%にあたる6千人ほどが帝王切開で出産しました。 このうちの78%(4,700件ほど)が緊急帝王切開でした。

妊娠中に運動をしていたグループでは帝王切開(特に緊急帝王切開)が必要となるリスクが低下していました。

運動の頻度

妊娠17週目でも30週目でも、運動の頻度が週に5回以上のときに緊急帝王切開のリスクが最も低くなっていました(運動習慣が無い場合に比べて、2.2%と3.6%のリスク低下)。

運動のタイプ
妊娠17週目でも30週目でも、緊急帝王切開のリスクが最も低かったのはハイ・インパクトの運動(*)をしていたグループでした(運動習慣が無い場合に比べて、3%と3.4%のリスク低下)。

(*) 強い衝撃が加わる運動。 と言っても、ぶつかり稽古やアメフトというわけでわありません。 妊娠中には、他人とぶつかったり転んだりするような競技は禁物です。

ハイ・インパクトの運動とは、両足が地面から離れる瞬間が生じるジョギングや縄跳びなどの運動です。 両足が地面から離れるために、足が地面に着いたときの衝撃が大きくなるというわけです。

ウォーキングや自転車、スケート、ローラースケートなどロー・インパクトの運動では、どちらかの足が常に地面についているために、運動時に体に加わる衝撃が少なくなります。 水泳など水中で行う運動もロー・インパクトの運動になるでしょう。
妊娠中に運動をする際の注意事項については、「妊娠中にも1日あたり30分未満で良いので運動を」をご覧ください。