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妊娠中に甘草(リコリス)を摂り過ぎると子供のIQが下がる恐れ

(2017年2月) "American Journal of Epidemiology" に掲載されたヘルシンキ大学(フィンランド)などの研究によると、妊娠中に甘草(リコリス)を大量に摂っていると、生まれてくる子供の知能に悪影響が生じる恐れがあります。

研究の方法

11~13才ほど(平均年齢12.5才)の子供378人の母親に、当の子供を妊娠していた時期におけるグリチルリチン(甘草の甘み成分)の摂取量を尋ね、子供たちの知能などを調べました。

グリチルリチンの1週間あたりの摂取量が500mgを超える場合を「摂取量が大量である」とし、249mg以下の場合を「摂取量が少ない/摂取していない」としました。 500mgというグリチルリチンの量は、甘草250gに含まれる量に相当します。
500mgや249mgといった量を境目として健康に悪影響が出るというデータが存在するわけではありません。
結果
胎児のときに母親が大量のグリチルリチンを摂取していた子供は、そうでない子供に比べてIQが7ポイント低く、注意欠陥・多動性障害(ADHD)的な問題も多いようでした(*)
(*) 母親に、子供のADHDの兆候について尋ねた。
解説
甘草

甘草(カンゾウ)は漢方薬の生薬としても用いられる植物で、グリチルリチンという成分に由来する強い甘みがあります。 英語では甘草のことを「リコリス」と言います。

グリチルリチンの胎児への影響

ストレス・ホルモンの一種にコルチゾールというものがありますが、グリチルリチンは、コルチゾールの作用を抑える酵素を阻害することによってコルチゾールの作用を強めます。 コルチゾールは胎児の発達に必要な物質ですが、作用が過剰であると胎児に悪影響を及ぼします。

グリチルリチンは、血圧上昇や早産のリスク要因としても知られています。

妊娠中には甘草の摂り過ぎに注意
フィンランドのガイドラインでは、甘草が「妊娠中に摂るべきでない食品」に指定されています。 ただし、このガイドラインでも、甘草を少し摂る程度(食品添加物として使われている程度の量の甘草)であれば妊娠中にも危険ではないとしています。
フィンランドを含む欧米では甘草を用いた菓子が普及しているそうなので、日本よりも甘草の摂取量が多いのかもしれません。