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化粧品の保存料にも使われているパラベンが胎児に悪影響

(2014年9月) "Epidemiology" 誌に掲載された研究によると、妊婦が特定のフェノール類(パラベンとトリクロサン)に暴露されると、子供の成長に悪影響があると思われます。

研究の方法

520人の男児の母親の尿を検査してフェノール類への暴露状況を調べ、男児たちの成長を胎児の頃から生後3才の時まで調査しました(胎児のときの調査には超音波検査を用いた。 生後の調査では身長や体重を測定した)。

結果

95%の妊婦からフェノール類(下記)が検出され、一部のフェノール類によって男児の成長が阻害されていました。

悪影響が明確だったのはパラベンとトリクロサンで、超音波検査による妊娠27週目以降の調査では、尿から検出されたトリクロサンの量が多かった妊婦で胎児の成長が遅れる傾向が見られました。

パラベンが多く検出された妊婦では、生まれた子供が3才の時点で体重が多い率が高くなっていました。 生後数年間の体重が多いと、後に肥満児になるリスクが増加することが知られています。

他のフェノール類については、生まれた子供の成長に与える影響は認められませんでした。 ビスフェノールA(BPA)については、尿から検出された濃度にバラつきがあったために、尿検査を1度しか行わなかった今回の研究では明確なことは言えません(つまり胎児に悪影響を与えている可能性もある)。

妊娠中の女性から検出されるフェノール類
  • パラベン
    化粧品やヘルスケア用品に保存料として用いられる。
  • トリクロサン
    歯磨き粉や石鹸類などに用いられる抗菌剤。
  • ベンゾフェノン‐3
    紫外線を防ぐ作用があるために日焼け止めに配合される化合物。
  • ジクロロフェノール
    室内用の防臭剤の製造に使われている物質が変化して生じる。
  • ビスフェノールA(BPA)
    ポリカーボネート製のプラスティック(プラスティックボトルやCDのケースなど)の製造に使われる。 日本では使用が規制はされているものの、未だ禁止はされていない。
  • エポキシ樹脂
    缶詰の内張りや、歯科治療用のアマルガムに用いられる。
これらの物質は、複数の動物実験や生体外実験により、動物の成長や体重増加に関与するホルモン系に干渉することが示されています。