妊娠中にも身体を動かしていると抑鬱や不安が生じにくい

(2016年10月) "Archives of Women's Mental Health" に掲載されたシンガポール国立大学などの研究によると、妊娠中であっても身体を動かしていると抑鬱や不安症のリスクが低下します。

研究の方法
妊娠26~28週目の女性 1,144人を対象に次の3つの項目を調べました:
  1. 身体活動量
  2. 座って過ごす時間
  3. 不安症と抑鬱の程度
身体活動量について

今回の研究では、家事や運動などによる身体活動の量が1週間あたり600MET分以上の場合を「身体活動量が十分である」とみなしました。

「MET」とは「Metabolic Equivalent of Task(身体活動による消費エネルギー)」のことで、「MET分」とは「MET」を分単位に換算(×60)したものです。

100MET分/週の身体活動量は、毎日5~6分程度ゆっくり歩くだけの運動しかしない場合に相当します。 したがって、毎日30分ほど歩くだけで600分/週の身体活動量を達成できます。

座って過ごす時間について

「座って過ごす」とは、椅子に座ったり寝そべったりして過ごす時間のことを言います(睡眠時間は除く)。 これまでに多数の研究で、運動をしていても座っている時間が長いと不健康であることが示されています。

今回の研究では、座って過ごす時間が1日あたり7時間以上である場合を「座って過ごす時間が長い」とみなしました。

結果

女性たちのうち、抑鬱が見られたのは7%、不安症が強かったのは24%でした。

身体活動量が十分だったグループは身体活動量が不十分だったグループに比べて、抑鬱症状が生じるリスクが46%低く、不安症の症状が強く生じるリスクが32%低くなっていました。 座って過ごす時間と抑鬱症状や不安症との間には関係が見られませんでした。