妊娠中の乳酸菌摂取が子供のアレルギー予防に有効

"Pediatrics" 誌に掲載された研究(メタ・アナリシス)によると、胎児のときに母親がプロバイオティクス(以下、「乳酸菌」)を摂取し、生後にも乳酸菌のサプリメントを投与された子供では、喘息以外のアレルギー疾患(ピーナッツ・アレルギーや花粉症)のリスクが低下します。

消化管に住む細菌は、免疫系の健康に関与しています。 したがって理屈のうえでは、腸内細菌のバランスに良い効果をもたらす乳酸菌やイースト菌によって免疫系が強化されるはずなのです。 そして、アレルギーも喘息も過敏な免疫反応が原因です。

今回のメタ・アナリシスでは、妊婦または生後1年以内の乳幼児に乳酸菌のサプリメントを数ヶ月から1年にわたって1日1回以上服用させた(試験によって期間や服用頻度が異なる)25の試験の結果を分析しました。

その結果、胎児のときに母親が乳酸菌を服用したうえで生後に乳酸菌を投与された子供では、のちにアレルギーになるリスクが12%減少していましたが、生後に乳酸菌を投与されただけの子供では、このリスク減少は見られませんでした。

今回の結果から、子供がアレルギーになるリスクを下げるには、妊娠中に母親が乳酸菌を飲むだけで十分であって、生後に子供自身が乳酸菌を飲む必要が無い可能性もありますが、この点については更に研究が必要です。

喘息に関しては、乳酸菌の(妊婦や生後の子供への)投与によるリスクの有意な変化は見られませんでした。 ただし、5歳の時点では喘息の診断が難しいのに、今回のメタ・アナリシスでは5歳以降までを追跡調査した試験が2、3あったに過ぎないため、今回のメタ・アナリシスは喘息に関してはデータ不足である可能性もあります。

これらの試験では管理が容易なサプリメントを用いて行われましたが、サプリメント研究者によると、ヨーグルトでもサプリメントと同様の効果があると考えられます。

今回のメタ・アナリシスだけでは一般に向けて乳酸菌の摂取を推奨する材料としては不十分であるうえに、アレルギー予防に最適な乳酸菌の種類や摂取量はまだわかっていませんが、メタ・アナリシスの対象となった25の試験では、乳酸菌による副作用は見られませんでした。