妊娠中の喫煙で子供の行動に問題が生じるリスクが増加

英国の大学が行ったメタ・アナリシスによると、妊娠中に喫煙すると、生まれる子供が行動上の問題を引き起こすリスクが増加します。

このメタ・アナリシスでは、過去に行われた3つの研究のデータを用いて、母親の妊娠中の喫煙習慣と、子供が4~10歳の間の行動上の問題(喧嘩をするとか、注意力散漫など)に関する親または教師からの報告を分析しました。

また、今回のメタ・アナリシスでは、遺伝的な要因の影響を明らかにするために、血の繋がっていない養母に育てられた子供と、血の繋がっている実母に育てられた子供との比較も行いました。

結果
実母に育てられたケース同士での比較では、母親が非喫煙者の子供のスコアが99だったのに対して、母親が喫煙者(1日あたり10本以上)の子供のスコアは104でした。 この「行動スコア」というのは、基準値を100として、数値がそれよりも高いほど行動に問題があるとするものです。

研究者によると、今回の104と99というスコア差は、日常生活で子供の行動の違いに気付くほどの差です。

養母に育てられたケース同士での比較でも、実母の妊娠中の喫煙状況を調べたところ、同様の結果となりました。

研究者は次のように述べています:

今回の結果から、子供が生まれたら喫煙しても良いとなるわけではありません。 妊娠中も、子供が生まれてからも、(副流煙の影響や、喫煙の母乳への影響があるので)喫煙は子供に(そして当然喫煙者本人にも)良くないのです。



今回の研究は、妊娠中の喫煙と、生まれてくる子供の行動上の問題との相関関係が示されただけで因果関係が確認されたわけではありませんが、研究者によると、妊娠中に喫煙した母親から生まれた子供は、脳が小さかったり、脳の発達が損なわれたりするので、それが子供の行動上の問題に影響している可能性があります。

過去の研究との違い
過去にも同様の研究は行われていますが、遺伝子や子育て技法などの、子供の行動に問題が生じるリスクに影響を与えかねない要因を考慮したのは、今回のものが初めてです。

妊娠中に喫煙していた母親はそうでない母親よりも、子供が感情の赴(おもむ)くままに行動するのを容認する傾向があるなど、喫煙習慣の有無による子育て方法の違いも見られたので、これらの要因が子供の行動上の問題に与える影響も少なくないと考えられます。