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妊娠中のバルプロ酸ナトリウム服用により胎児の言語発達が損なわれる恐れ

(2014年7月) "Annals of Clinical and Translational Neurology" に掲載された University of Birmingham などの研究によると、妊娠中に癲癇(てんかん)の薬を服用していると胎児の脳の発達が損なわれるリスクが増加する可能性があります。

この研究では、妊娠中にバルプロ酸ナトリウム(VPA)という癲癇の薬を服用した母親から生まれた7才の子供たち(人数不明)の脳をスキャン撮影し、対照群(母親が妊娠中に抗癲癇薬を飲まなかった子供たち)と比較しました。
バルプロ酸ナトリウム
バルプロ酸ナトリウム(VPA)は、脳の電気活動を安定させることによって癲癇の発作を減らします。 癲癇だけでなく双極性鬱病(躁うつ病)や偏頭痛の治療にも用いられます。
比較の結果、胎児のときに VPA に暴露した子供では、左下前頭回(left inferior frontal gyrus)と左鳥距溝周囲(left pericalcarine sulcus)における皮質の厚みが増加していることが明らかになりました。 さらに、言語処理に関与する脳の領域に見られる大脳半球の非対称(hemispheric asymmetry)も欠如していました。 これらの領域は、会話などの言語能力の発達にとって非常に大切であることが知られています。

研究者は次のように述べています:

「今回の研究では少人数の子供しか調査していませんが、妊娠中の VPA 服用が胎児の脳の発達に与える影響に関する調査としては重要な第一歩となります」

「癲癇患者にとっては、VPA は重要な薬です。 今回の研究は予備的なものに過ぎません。 癲癇のある女性が妊娠中にリスクとベネフィットを十分に知った上で服用の判断をできるようになるためには、今後のさらなる研究が必要です」