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胎児の歯のためにも妊娠中にはビタミンD の補給を

(2014年4月) "Pediatrics" 誌に掲載されたカナダの研究によると、妊娠中にビタミンD が不足すると、生まれる子供に歯が生えてから虫歯になるリスクが増加する可能性があります。

過去の複数の研究では、妊娠中のビタミンD 不足により、生まれた子供の歯(生えてはいないが胎児の頃から既に存在している)のエナメル質に欠陥が生じ、それが原因で虫歯になりやすくなることが示されています。

今回の研究では、まず207人の妊婦(妊娠4~7ヶ月目あたり)のビタミンD 血中量を測定し、その後子供が生まれて(平均で)生後16ヶ月になったときに子供(135人)の歯を検査しました。

妊婦たちのビタミンD の量は概ね正常範囲でしたが、1/3ほどにビタミンD 不足が見られました。 生まれた子供たちの虫歯率は23~36%でした。

子供に虫歯が見つかった女性では、そうでない女性に比べて、妊娠中にビタミンD が不足していた率が有意に高くなっていました。

また、妊娠中のビタミンD 量以外に、子供の歯のエナメル質の欠陥も子供の虫歯率と相関関係にありました(エナメル質に欠陥がある子供で虫歯のリスクが増加していた)。

研究チームによると、胎児の歯が形成される時期に食事やサプリメントでビタミンD を十分に補給しておくことで、生まれる子供が虫歯になるリスクを減らせると考えられます。

専門家のコメント
"Sunlight, Nutrition and Health Research Center" というビタミンD の研究機関(NPO法人)に在籍する研究者は次のように述べています:

「妊娠・授乳中の女性はすべて、ビタミンD3を1日あたり 4,000~5,000IU 摂取する必要があります。 妊娠中のビタミンD サプリメント服用は、妊婦に対しては妊娠糖尿病、妊娠高血圧腎症、呼吸器などの感染症、早産などのリスクを低減する効果が、そして生まれる子供に対しては自閉症などの先天性異常などのリスクを低減する効果が期待できます」

ただし、この研究者は "The Vitamin D Society"("society" とありますが学会ではない)と "Vitamin D Council" からの資金提供を受けています。 前者のスポンサーは不明、後者にはサプリメントのメーカーが資金を提供しています。

一方、ワシントン大学歯学部の研究者はビタミンD の補給をサプリメントに頼る必要はないという考えです:

「サプリメントを飲む代わりに、日光を浴びる、ビタミンDを豊富に含むサーモン、キハダマグロ(冷凍のは不味いですね)、キノコ、卵などの食品を食べるなどによってビタミンD を補給するのが良いと思います。

また、炭水化物の摂取量を減らすと、ビタミンD の消費量を減らせます。 特に砂糖を控えましょう。 砂糖は虫歯の原因になるうえに、ビタミンD が枯渇する原因となります」


日光の紫外線には体内のビタミンD を増やす効果がある一方で、胎児の発育に重要な葉酸を減らすという作用があるという話もあるので、日光の当たりすぎには注意が必要かもしれません。