早発閉経で認知機能が衰えるリスクが増加

(2014年5月) "BJOG" 誌に掲載されたフランスの研究によると、早発閉経の女性では認知機能が衰えるリスクが増加する可能性があります。
早発閉経
早発閉経(premature menopause)とは、40才以前に閉経が起こることをいいます。 閉経が起こる平均年齢は西洋諸国では50才前後です。 早発閉経は、外科的な卵巣切除を原因とする場合と、他の自然な原因による場合に大別されます。
研究の方法

4,868人の女性を対象に、研究開始時、その2年後、4年後、および7年後に認知機能テストと認知症の診断を実施して、早発閉経が認知機能に与える長期的な影響を調べました。 閉経の原因(外科的か自然か)や、ホルモン補充療法を受けたかどうかも考慮しました。

4,868人のうち自然閉経だったのは79%、外科的な原因による閉経は10%、そして放射線治療や(ガンの)化学療法を原因とする閉経が11%でした。 早発閉経が生じた女性は7.6%、そして早期の閉経(early menopause、41~45才で閉経が訪れる)の女性は12.8%でした。 1/5の女性が、更年期のときにホルモン補充療法を用いました。

結果

50才より後に閉経した人に比べて早発閉経だった人では、言語能力(流暢さ)や視覚的記憶のテストにおいて悪い成績となるリスクが40%以上増加しており、さらに精神運動速度(psychomotor speed。 脳と、脳の指示を実行する筋肉との連動)および認知機能全体が7年間のうちに衰えるリスクが35%増加していました。 ただし、認知症のリスクに関しては、早発閉経の人でも有意なリスク増加は見られませんでした。

言語能力に関しても視覚的記憶に関しても、早発卵巣不全(自然な原因による早発閉経)と卵巣切除(人為的な原因による早発閉経)の違いはあまりありませんでした。 早発卵巣不全でも卵巣切除による閉経でも、言語能力で悪い成績となるリスクは2倍以上に、そして視覚的記憶で悪い成績となるリスクは有意に、それぞれ増加していました。

ホルモン補充療法の使用は、視覚的記憶に関してはプラスに働いていましたが、言語の流暢さに関してはマイナスに作用していました。

研究者は次のように述べています:
「若い女性の卵巣切除を行うかどうか判断する際には、早発閉経によって認知機能が衰えるリスクが増加することも考慮すると良いでしょう」