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「生理前にチョコレートを食べたくなる」のはチョコを食べるための口実

(2017年7月) "Plos One" に掲載されたニューヨーク州立大学の研究によると、生理前にチョコレートを食べたくなるのはチョコレートを食べるための言い訳でしか無いかもしれません。

研究の背景

米国人女性の50%ほどが生理が始まる頃にはチョコレートを食べたくなるというデータがありますが、「生理が始まる頃にチョコレートを食べたくなる」という現象を説明する生理学的な根拠は今のところ存在しません。 次のような仮説を裏付ける科学的なデータが十分ではないのです:
  • 生理のときに不足する成分がチョコレートに含まれている。
  • 生理時の辛い症状を抑える成分がチョコレートに含まれている。
  • ホルモンの変動の関係でチョコレートが欲しくなる。

さらに、世界的に見ると「生理が始まる頃にチョコレートを食べたくなる」という女性は少数派です。 生理が始まる頃にチョコレートを食べたくなる女性の割合が、エジプトでは6%、スペインでは28%に過ぎないというデータがあります。

こうした点を踏まえて研究者は、「生理が始まる頃にチョコレートを食べたくなる」というのが文化(スリムな体型が良いとみなされる社会においてチョコレートを存分に食べるための口実)ではないかと考え、今回の調査を行いました。

研究の方法

生い立ちが様々に異なる275人の女子大生を対象に、チョコレートなどの食品を無性に食べたくなる頻度や時期に関するアンケート調査を実子しました。

結果

生理が始まる頃にチョコレートを食べたくなる女性の割合が、女性の生い立ちにより次のように異なっていました:
  1. 両親ともに米国人であるグループ: 33%
  2. 両親の代に米国に移住してきたグループ(移民の子供): 41%
  3. 米国外で生まれたグループ(本人が移民): 17%

さらに、グループ2とグループ3のうち「生理が始まる頃にチョコレートを食べたくなる」と回答した女性は、両親や自分の母国よりも米国の文化に馴染んでいる率が高くなっていました。

また、生理前かどうかに関わらずチョコレートを定期的に無性に食べたくなる女性の割合に関しては、グループ間に統計学的に有意な差が見られませんでした(パーセンテージは36%、35%、40%)。

チョコを食べるための口実は不要?

今回の結果から、「生理前にチョコレートを食べたくなる」というのが「太りたくないけれどチョコレートは思う存分食べたい~」という女性たちの怨念が無意識のうちに構築した社会的な幻想であると思われますが、チョコレートを食べるのに「だって生理前だから...」という言い訳は実は必要ないかもしれません。 複数の研究でチョコレートがダイエットに有効である可能性が示されているのです。

"Nutrition" 誌(2013年)に掲載されたグラナダ大学の研究では、欧州に住む12~17才の子供 1,458人を調査して、チョコレートを食べる習慣がある子供のほうがBMIが低くウェストも細いという結果になっています。 カリフォルニア大学の研究でも、チョコレートを日常的に食べている人は体脂肪が少ないという傾向が示されています。

さらに、チョコレートには食欲を抑制する効果も期待できます。 チョコレートの匂いを嗅ぐだけでも食欲が減るという研究もあるほどです。

チョコレートのダイエット効果を得るには、ミルクチョコレート(甘いタイプのチョコ)やホワイトチョコレート(厳密にはチョコではない)よりもダークチョコレート(カカオ含有率が高い甘くないタイプのチョコ)が良いでしょう。