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プロバイオティクスとは

プロバイオティクスとは、乳酸菌やイースト菌などの生きている微生物であってヒトの健康にとって有益となるもののことです。 プロバイオティクスはヨーグルトや漬物(ちゃんと漬けた物に限る)などの食品に含まれるほか、サプリメント製品も市販されています。

生きている微生物を口に入れるというと抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、プロバイオティクスを飲まなくても、ヒトの腸内には500種類以上もの細菌が住み着いていて、食物繊維の消化を助けたり、免疫力・アレルギー・肥満・食欲などに影響を与えていると考えられています。

プロバイオティクスの用途

プロバイオティクスは、①感染症や抗生物質(細菌を殺す薬)によって腸内の善玉菌が死滅したとき、②腸の内壁が損傷したとき、③あるいは細菌が原因で下痢になったときに摂取すると効果を発揮すると考えられます。

2011年に発表されたイェール大学の研究によると、プロバイオティクスは以下の効果が期待できます:

  • 子供の下痢の治療
  • 潰瘍性大腸炎の治療
  • 壊死性腸炎(感染症による腸の炎症。乳幼児に多い)の治療
  • 抗生物質の使用による下痢や感染症による下痢の予防
  • 嚢炎(手術後に起こる腸の炎症)の予防
  • 牛乳アレルギーによる湿疹の治療と予防

ただし、抗生物質の使用による下痢については、プロバイオティクスの効果を否定する研究があります。

同じくイェール大学の専門家委員会によると、プロバイオティクスは以下にも効果がある可能性があります(上記に比べて科学的な証拠が不十分):

  • 過敏性腸症候群の緒症状の治療
  • 腟炎の治療
  • C. difficile 菌による下痢の治療
  • クローン病の治療

これ以外にもプロバイオティクスは、感染症(風邪など)・アトピー性皮膚炎・アレルギー疾患・骨粗鬆症などの予防や、コレステロール値や血圧の改善への効果が期待されています。

プロバイオティクス製品の種類と用量
プロバイオティクスを含有する製品には、錠剤、パウダー、飲料、ヨーグルトなど様々な形態がありますが、どのような形態でも効果に違いはありません。 効果において問題となるのは、製品に含まれる微生物の量です。

含有されている微生物の量とプロバイオティクスの種類(乳酸菌であれば菌の種類)まで具体的に記載されている製品を選ぶと良いでしょう。

特定の疾患には特定のプロバイオティクスが有効であるというケースがあります。 例えば、子供の下痢のうち感染症が原因となるものには、ラクトバチルス・ロイテリ(Lactobacillus reuteri)という乳酸菌とサッカロマイセス・ブラウディ(Saccharomyces boulardii)という酵母が有効ですが、多くの市販のヨーグルトに含まれているラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)は下痢には効果が無いと思われます。

プロバイオティクスの副作用
プロバイオティクスは大体において安全で、副作用もほとんどありません。 イェール大学の教授を務めるプロバイオティクス専門家 Martin Floch 博士は次のように述べています:
「世界中の様々な文化圏で、ヨーグルトやチーズなどプロバイオティクスを含有する食品が何世紀も前から食べられているのです」
ただし、免疫系が弱体化している人あるいは深刻な疾患を抱えている人の場合には、プロバイオティクスが危険となる可能性もあります。 例えば、膵炎(すい臓の炎症)の患者ではプロバイオティクスで死亡率が増加するという結果になった研究があります。