子供に乳酸菌を服用させておくと託児所で病気をもらいにくくなる

(2014年3月) 託児所に預けられた子供は感染症をうつされることが増えますが、"Pediatrics" 誌に掲載されたメキシコの研究によると、プロバイオティクスを服用することで、子供が託児所で感染症をうつされるリスクが下がるかもしれません。

研究の方法
メキシコ市の4つの託児所を対象に、「ラクトバチルス・ロイテリ DSM 17938」という乳酸菌の効果を試験しました。
研究チームによると、ラクトバチルス菌は子供向けのプロバイオティクスとして効果が最も強いものの1つです。 プロバイオティクスは、複数の種類の菌を同時に用いるよりは1種類だけを用いる方が効果的であるため、今回の研究では L. ロイテリ菌だけを用いました。

生後半年から3才までの乳幼児336人を2つのグループに分けて3ヶ月間にわたって毎日、一方のグループにはプロバイオティクスの入った飴玉を8粒、そしてもう一方のグループにはプラシーボの飴玉を8粒与えて、プロバイオティクス/プラシーボを与えた3ヶ月間およびプロバイオティクス投与期間終了後の3ヶ月間の計6ヶ月間について下痢や呼吸器症状などの症状の有無を保護者に報告してもらいました。

結果

プロバイオティクスを与えられたグループの方が感染症の症状の発生件数が少なくなっていました。

プロバイオティクス投与中の3ヶ月間において:
  • プラシーボのグループでは下痢の発生件数が69件、症状が継続した日数の平均が2.5日間であったのに対して、プロバイオティクスのグループでは発生件数が42件で症状継続日数の平均が1.4日間だった。
  • プラシーボのグループでは呼吸器症状(咳や喉の痛みのことでしょう)の発生件数が204件であったのに対して、プロバイオティクスのグループでは93件だった。
プロバイオティクス投与期間終了後の3ヶ月間においても:
  • 下痢の発生件数がプラシーボのグループでは83件だったのに対して、プロバイオティクスのグループでは57件だった。
  • 呼吸器症状の発生件数がプラシーボのグループでは197件だったのに対して、プロバイオティクスのグループでは129件だった。

さらに、6ヶ月間にわたる研究期間全体を通して、プロバイオティクスのグループの方が抗生物質を投与されるケースが減っていました。 プロバイオティクスを使用することによって、下痢については$36、呼吸器感染症については$37、それぞれ医療費の節約につながっていました。

コメント

今回の研究に関与していない南カリフォルニア大学の研究者は次のように述べています:

「今回の研究は公衆衛生的な観点からも重要だと思います。 プロバイオティクスの服用によって、子供が託児所で感染症にかかることが減るならば、子供の感染症が家で親にうつるというケースも減るわけですから」

「L. ロイテリ菌はプロバイオティクスとして強力です。 毎日飲めば、胃腸のあらゆる疾患のリスクを減らせるでしょう」
資金提供
今回の研究には、スェーデンに本社のある BioGaia 社が出資しています。 研究で用いた L. ロイテリ菌も同社が提供しました。