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炎症を促進する食生活により大腸ガンのリスクが増加

(2017年2月) 食生活が全身的な炎症の状態に影響すること、そして全身的な炎症が大腸ガンのリスク要因であることが知られていますが、"Journal of Nutrition" に掲載されたメンフィス大学などの研究によるとやはり、炎症を促進するタイプの食生活によって大腸ガンになるリスクが増加する可能性があります。

炎症について

炎症は病原体や有害物質に対して免疫系が引き起こす自然免疫反応の一部で、傷の治癒を促進したり病原菌を抑制したりするのに役立ちます。

しかし、炎症は健全な組織まで傷つけてしまうので、感染症や怪我などが生じていないときにも炎症がだらだらと継続する慢性的な炎症は体にとってマイナスとなります。 慢性的な炎症はガン・糖尿病・心臓疾患・リウマチ・抑鬱・アルツハイマー病など様々な病気の一因になると考えられています。

慢性炎症の原因となるのは、体内から排除されずに残っている病原体・有害物質・免疫系の異常・運動不足・肥満・遺伝的体質・加齢などですが、食事内容も慢性炎症に大きく影響します。

研究の方法

日系を含む様々な人種から成る45~75才の米国人19万人の食生活を調べたのち、20年以上にわたり大腸ガンの発生状況を追跡調査しました。

食生活の炎症度の把握には食事炎症指数(DII)と呼ばれる尺度を用いました。 DIIのスコアに応じてデータ全体を4つのグループに分け、グループ間で大腸ガンのリスクを比較しました。

結果
データ全体の分析

データ全体で分析したところ、DIIスコアが(食生活の炎症度が)最も高いグループは最も低いグループに比べて、大腸ガンになるリスクが21%高くなっていました。 DIIスコアと大腸ガンのリスクとの関係は女性よりも男性で顕著でした。

人種別の分析
人種別の分析では、男性でのみDIIスコアが高いと大腸ガンのリスクが高いという統計学的に有意な関係が見られました。 DIIスコアが高いグループにおける大腸ガン発症リスクの増加幅は人種によって4%~133%と異なっていました。
論文のアブストラクトに明記はされていませんが、記載のされ方から察するに、日系米国人は白人に次いで2番目のリスク増加幅であったようです。 その次がラテン系で、その次がハワイ原住民。 黒人では男性においてもDIIスコアと大腸ガン発症リスクとの間に関係が見られなかった。