前立腺ガンの転移先と生存率の関係

(2016年3月) "Journal of Clinical Oncology" に掲載されたデューク大学などの研究で、前立腺ガンの転移先と生存率との関係が明らかにされています。出典: Where Prostate Cancer Spreads in the Body Affects Survival Time

これまでにも複数の研究で、前立腺ガンが転移する場所によって生存率が異なることが示されていますが、これらの研究は比較的小規模でデータの量が不十分でした。 今回の研究はデータが大きいので、前立腺ガン患者の予後を判定したり治療方針を決定したりするうえで有用だと思われます。

研究の方法

9つの大規模な第3相試験から転移性前立腺ガン患者 8,736人のデータを抽出して分析しました。 患者たちはいずれもドセタキセルという抗ガン剤による標準的な治療を受けていました。 前立腺ガンの転移先は次の4つに分類されました:

  1. 肝臓(肺には転移していない)
  2. リンパ節のみ
  3. 骨(リンパ節への転移を伴うものと伴わないものを含む)
結果
前立腺ガンの転移先と生存率の関係を示すグラフ
  • 肺に前立腺ガンが転移しているという患者は9.1%で、このグループの生存期間(中央値)は19ヶ月でした。
  • 肝臓に前立腺ガンが転移している患者は8.6%で、このグループの生存期間は14ヶ月と最短でした。
  • リンパ節のみに前立腺ガンが転移している患者は6.4%で、このグループの生存期間は約32ヶ月と最長でした。
  • 73%という大部分の患者にでは前立腺ガンが骨に転移しており、このグループの生存期間は21ヶ月超でした。