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タンパク質の摂取量が多い人は脳卒中になる恐れが少ない

(2017年5月) "Stroke" 誌に掲載された九州大学などの研究で、タンパク質の摂取量が多い人は脳卒中になることが少ないという結果になっています。

研究の方法

日本に住む40~79才の男女 2,400人の食生活を調べ、その後19年間にわたり脳卒中の発症状況を追跡調査しました。

タンパク質の摂取量に応じてデータを4つのグループに分け、摂取量が最大のグループと最低のグループとで脳卒中のリスクを比較しました。

結果

追跡期間中に254人が脳卒中になりました。 254人のうち172人が虚血性脳卒中で、58人が出血性脳卒中でした。

植物性タンパク質

植物性タンパク質の摂取量が最大のグループは最低のグループに比べて、脳卒中全体(虚血性+出血性)のリスクが40%低くなっていました。 虚血性脳卒中に限っても40%のリスク低下でした。(出血性脳卒中は統計学的に有意な結果とならなかったのでしょう)

動物性タンパク質

動物性タンパク質の摂取量が最大のグループは最低のグループに比べて、出血性脳卒中の一種である脳内出血のリスクが53%低くなっていました。

タンパク源

植物性タンパク質は、大豆製品・野菜・藻類(海苔やワカメなど)などで摂られていました。 動物性タンパク質は、魚・肉・卵・乳製品で摂られていました。

関連研究

  • "Neurology" 誌(2014年)に掲載されたメタ分析でも、7つの研究の25万人分のデータを分析して、動物性タンパク質の摂取量を20g増やすごとに脳卒中のリスクが26%低下するという結果になっています。

    ただし、を多く食べる人には脳卒中が少なく赤身肉を多く食べる人には脳卒中が多いという結果になった研究もあるので、肉を食べる量を増やせば良いというものでもないでしょう。 今回の研究でも動物性タンパク質の供給源として魚が挙げられています。
  • "European Journal of Nutrition"(2016年)に掲載されたメタ分析では、7つの研究のデータを分析して、チーズの摂取量が多い場合には少ない場合に比べて脳卒中になるリスクが10%低いという結果になっています。 脳卒中のリスクはチーズ摂取量が40g/日の場合に最低となりました。
  • "Journal of Cardiovascular and Thoracic Research"(2017年)に掲載されたメタ分析では、11の研究のデータを分析して乳製品の摂取量が多い人は脳卒中で死亡するリスクが20%低いという結果になっています。ただし脳卒中になるリスク(8つの研究のデータを分析した)については、乳製品摂取量との間に関係が見られませんでした。

解説

タンパク質の摂取によって脳卒中のリスクが低下する明確な理由はわかっていませんが、動脈硬化・高血圧・糖尿病などの脳卒中のリスク要因を予防する作用がタンパク質にあるようです。