PTSDの女性では2型糖尿病のリスクが増加

(2015年1月) "JAMA Psychiatry" オンライン版に掲載されたコロンビア大学などの研究で、PTSDの女性では2型糖尿病を発症するリスクが2倍近くに増加していることが明らかになりました。

この研究で、Nurses Health Study II(1989~2011)というデータベース(女性のみ 49,739人)から得たデータを分析したところ、PTSDの症状と2型糖尿病との間に用量反応関係が見られました。 すなわち、PTSDの症状の数が多く症状が重症である女性ほど2型糖尿病のリスクが増加していたのです。

PTSDの症状の数が最も多いグループ(上位4%)では12%近くが60才までに2型糖尿病を発症していました。 これに対して、トラウマ(心的外傷)にさらされたことが無いグループの2型糖尿病発症率は7%未満でした。

2型糖尿病リスク増加の関係を説明する要因としては、抗鬱剤の使用が34%、そして体重の増加が14%を占めていました。 喫煙・食事の質・飲酒・運動量は関与していないと思われます。

PTSDによって2型糖尿病のリスクが増加する理由が生化学的なものなのか、それとも行動の変化(睡眠障害など)にあるのかは現時点では不明です。

PTSDの症状の評価には Short Screening Scale という尺度を用いました。 今回の研究において女性たちのPTSDの原因となった出来事は性的暴行、家庭内暴力、交通事故、家族や恋人の死亡などでした。