ピロリ菌に感染していると口臭が生じやすい

(2016年10月) "Medicine" 誌に掲載された蘇州大学附属第二医院(中国)の研究(メタ分析)によると、ピロリ菌(Helicobacter pylori)に感染していると口臭が生じやすくなるようです。

ピロリ菌と口臭

世界の人口の約半分がピロリ菌(Helicobacter pylori)に感染しています。 ピロリ菌は感染者の一部において胃ガンや胃潰瘍の原因となります。

ピロリ菌が口臭の一因となるという疑惑は20年以上前からあり、口臭を治療するためにピロリ菌を排除するということも行われていますが、ピロリ菌と口臭の関係について調べた複数の研究の結果は一致していません。

メタ分析の方法

ピロリ菌と口臭の関係について調べ 2015年12月までに発表された研究の中から、一定の基準を満たす21の研究を選出し、それらのデータを調査しました。

結果
主な結果は次の通りです:
  • 口臭が無い人に比べて口臭がある人は、ピロリ菌に感染している率が4倍も高かった。
  • ピロリ菌に感染していない人に比べてピロリ菌に感染している人は、口臭が生じている率が2.85倍も高かった。
  • ピロリ菌感染症を治療してピロリ菌の排除に成功した患者は、ピロリ菌感染症を治療しなかった、あるいは治療に失敗した患者に比べて、口臭が生じるリスクが83%低下していた。
  • ピロリ菌感染症の治療後には、口臭が生じるリスクが治療前の20%以下にまで下がっていた。
上記で様々なタイプの比較を行っているのは、今回の研究がメタ分析だからです。 メタ分析に用いられた21の研究のなかに、口臭の有無とピロリ菌感染の有無の関係を調べたものや、ピロリ菌感染症の治療と口臭のリスクとの関係を調べたものがあったというわけです。
結論
研究チームは「ピロリ菌感染症と口臭のあいだに明確な関係が見られた」と結論付けています。