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車の運転中にラジオで道路交通情報を聴くだけでも運転に悪影響

(2016年4月) "2016 BPS Annual Conference" で発表予定であるユニバーシティ・カレッジ・コーク(アイルランド)などの研究によると、車の運転中にラジオで道路交通情報を聴くだけでも運転に悪影響があります。

研究の方法

36人の被験者にラジオを聴きながら運転シミュレーターで自動車を運転してもらいました。 被験者は2つのグループに分けられ、一方のグループはラジオの音声の性別の変化という単純な情報に注意してラジオを聴いてもらい、もう一方のグループには特定の道路に関する交通情報という複雑な情報に注意してラジオを聴いてもらいました。

シミュレーターの大きな画面では、道端にゴリラや象といった巨大な動物の映像がときおり映し出されるようになっていました。

結果

道路交通情報を求めてラジオを聴いていたグループでは、道端にたたずむ巨大動物の存在に気付いた人はわずか23%でした。 これに対して、単純な情報を求めてラジオを聴いていたグループでは、71%が巨大動物の存在に気付きました。

道路交通情報を求めてラジオを聴いていたグループはさらに、道路標識に従わないことが多く、運転能力も劣化していました(*)
(*) 制限速度や車間距離などの調整においてミスがあったり、危険に対する反応速度が低下していた。
解説

今回の研究では、知覚的負荷理論と呼ばれる説を裏付ける結果となりました。 知覚的負荷理論とは、人が有する注意力は一定量で、その範囲を超える量の情報は処理できないという考えです。

現在の交通安全キャンペーンでは視覚的な面(よそ見をしない)ばかりが強調されますが、今回の結果からすると、運転に向けられるべき注意力が聴覚的な情報に奪われるのであっても事故の原因となります。 大切なのは、運転に向けられるべき脳のリソースが奪されるような行為を運転中にしないということです。