雷公藤が西洋薬と同程度に関節リウマチに効果。 併用もまた良し

(2014年4月) 雷公藤(らいこうとう。 学名:"Tripterygium wilfordii")という漢方薬は古来より、関節の痛み・腫れ・炎症の治療に用いられてきましたが、"Annals of the Rheumatic Diseases"(オンライン版)に掲載された研究によると、この雷公藤はメトトレキサート(関節リウマチの治療薬)と同程度に関節リウマチに有効であると考えられます。 さらに、雷公藤をメトトレキサートと併用することでメトトレキサートの効果が増幅されました。

この研究では、関節リウマチが活動期にある患者207人を次の3つのグループに分けました:

  1. 週に一度メトトレキサートを12.5mg服用するグループ(以下「グループM」)
  2. 20mgの雷公藤を1日に3回服用するグループ(以下「グループR」)
  3. 1と2を併用するグループ(以下「グループM&R」)
24週間の服用期間を最後まで完了したのは174人(84%)でした。 目標値である "ACR 50" を達成した患者の割合は、グループMでは約46.5%、グループRでは55%、そしてグループM&Rでは77%でした。 リウマチの寛解率については、いずれのグループでも同程度に臨床的に有意な改善が見られました。
ACR 50 について
"ACR 50" とは米国のリウマチ学会が定める基準の1つです。 「ACR スコア」において、リウマチ症状が50%改善されたと評価される状態が "ACR 50" です。

ACR スコアは、腫れや痛み(圧痛)が生じている関節の数や、動作障害、医師の診察などから割り出されます。 "ACR 50" 以外にも、"ACR 20" や "ACR70" が臨床試験の基準として用いられます。
副作用(頻度と種類)についても3つのグループにほとんど差は見られませんでしたが、グループRにおいて月経不順になる女性が僅かに増加していました。

雷公藤には300種類以上の化合物が含有されていますが、そのうちの1つであるジテルペノイド類に炎症をコントロールする遺伝子を抑制したり、免疫応答を弱める作用のあることが過去の研究で示唆されています。

今回の結果から研究チームは、活動期にある関節リウマチの治療に雷公藤が、特にメトトレキサートなどの DMARD(疾患修飾性抗リウマチ薬)が効き難い患者においては有効ではないかと考えています。

ただし、リウマチの進行を評価するうえでは24週間という期間は短すぎる可能性があります。 また、今回の研究におけるメトトレキサートの用量(12.5mg)は、欧米でにおける用一般的な用量よりも低用量です。