豚の生肉には細菌がいっぱい

(2012年11月) Consumer Reports という消費者団体が行った検査により、米国の6つの都市から入手した豚肉の切り身から、高確率で有害な細菌が検出されました。 検出された細菌には、特に子供にとって危険なエルシニア菌(yersinia enterocolitica)も含まれています。

さらに、検出されたエルシニア菌の大部分、および他の有害細菌でも相当な割合のものが、抗生物質への耐性を有していました。

養豚場では感染を予防するために健康な豚にも低用量の抗生物質が使用されるため、このような耐性ができたのだと考えられます。

さらに今回の検査では、ラクトパミンという成長ホルモンも低量ですが検出されました。 ラクトパミンは、米国では使用が認められていますが、中国、台湾、ヨーロッパでは禁止されています。

調査の概要
この調査では、148の切り身サンプル・50の挽肉サンプル・240の豚肉製品を検査しました。 検査結果の詳細は次の通り:
  • サンプルの69%からエルシニアが検出された。 エルシニアは、切り身よりも挽肉で多かった。 米国におけるエルシニア食中毒は年間10万件。 特に子供に多い。
  • サンプルの最大7%で、食中毒の原因菌であるサルモネラ、黄色ブドウ球菌、リステリア(listeria monocytogenes)が検出された。
  • サンプルの11%でエンテロコッカスが検出された。 エンテロコッカスが検出されるということは、糞便により汚染されているということである。 尿路感染症の原因となる。
  • 検出された大部分の細菌は、少なくとも1つの抗生物質に耐性を有していた。
  • サンプルの20%から、成長ホルモンのラクトパミンが微量ではあるが検出された。
  • 米国の基準や国際的な基準に満たない量ではあるが、ラクトパミンは安全性が十分に確認されていない(ので微量でも問題かもしれない)
対策
専門家が推奨する汚染対策は次の通りです:
  • 生肉を扱った後は手をよく洗う。
  • まな板など、生肉の処理に使用した食器類は流水(容器に溜めた水ではなく、水道の蛇口から流れ出る水)で洗うか、セッケンで徹底的に洗う。
  • 料理温度計を使用して肉の内側まで火が通ったことを確認する。 切り身の場合は145度、挽肉の場合は160度が目安。