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赤身肉で心臓疾患のリスクが増える原因はヘム鉄?

(2014年4月) "Journal of Nutrition" オンライン版に掲載されたインディアナ大学のメタ分析により、赤身の肉の摂取量が多い人で心臓疾患のリスクが増加する理由が明らかになったかもしれません。

メタ分析の内容

今回のメタ分析では、これまでに発表された21の研究のデータ(データ人数30万人近く)を調査したところ、赤身肉にのみ含まれる「ヘム鉄」という種類の鉄でのみ、冠状動脈疾患(心筋梗塞や狭心症など)のリスクが57%増加していたのです。 野菜などに含まれる「非ヘム鉄」では、このようなリスク増加は見られませんでした。

解説

鉄分の摂取量や体内の鉄分量と冠状動脈疾患の関係については数十年も前から議論がなされてきましたが、様々な研究の結果は一致していません。

今回のメタ分析で目新しいのは、鉄分をヘム鉄と非ヘム鉄に区別したうえで冠状動脈疾患リスクとの関係を調べた点です。

人体はヘム鉄の吸収を非ヘム鉄ほど上手に調整できないため、鉄分の過剰摂取はヘム鉄が原因であるケースが大部分です。

研究者は次のように述べています:
「非ヘム鉄の吸収率が5%に過ぎないのに対して、ヘム鉄の吸収率は37%です。 人体に吸収されたヘム鉄は、LDL(コレステロール)の酸化プロセスにおいて触媒として作用することで炎症の発生に関与します。 このような炎症は冠状動脈疾患のリスク要因でもあります」
人体に蓄積された鉄分は、出血などで血を失わない限り減ることはありません。 コーヒーや紅茶には、鉄分の吸収を阻害する作用があります。