50才以降でも運動習慣を始めるのに遅くない

(2013年11月) "Journal of Sports Medicine" に掲載された研究によると、50才以上になってからでも運動習慣を始めるのが健康にとって非常に有益です。 運動の習慣を4年間継続した人では「健康な加齢」(*)の率が7倍になるというのです。
(*) 「健康な加齢("healthy ageing")」とは、重大な疾患や障害が無く、認知機能の衰えも無いままに年を取ることを言います。

運動の習慣が健康に良いことを示す結果になった研究が増加し続ける一方で、先進国においては運動不足が、喫煙や、過度の飲酒、肥満と並んで寿命を縮める要因の1つとなっています。

研究の方法

慢性疾患・抑鬱・認知症・健康な加齢に運動が及ぼす影響を調べることを目的として、(2002年の時点で)50歳以上の 3,500人を対象に 2002~2011年にかけて複数回(期間の始め、およびその後2年に一回)にわたってアンケート調査を実施し、アンケート結果に応じて 3,500人を次の3つのカテゴリーに分類しました:

  • 「運動習慣が無い」 - 運動の激しさにかかわらず、毎週運動をしていない
  • 「運動習慣がある」 - 週に一度以上運動をしている
  • 「激しい運動の習慣がある」 - 週に一度以上激しい運動をしている

さらに、2年に一度行ったアンケート調査に基づいて、各カテゴリー間の移動も記録しました。

結果
主な分析した結果は次の通りです:
  • 50才以降で運動を始めた人は10%近くだった。
  • 研究期間が終わった時点で、慢性疾患だったのは約40%、欝症状が現れていたのは20%、障害を持っていたのは30%程度、認知症の人は20%程度だった。
  • 健康的に年を取っている(健康な加齢)とみなされるのは20%だった。
  • 「運動習慣がある」または「激しい運動の習慣がある」グループでは、「運動習慣が無い」グループと比べて、健康的に年を取る人の割合が3~4倍だった。 この3~4倍というのは、(たぶん喫煙や食生活などの)様々な要因を考慮した後の数字。
  • 研究期間の途中から運動習慣を始めたグループでも、相変わらず運動をしないグループと比べると、健康的に年を取る人の割合が3倍以上だった。
  • 研究期間の最初から最後まで運動習慣を保ったグループでは、ずっと運動習慣のなかったグループと比べて、健康的に年を取る人の割合が7倍だった。