レスベラトロールの長寿や病気予防の効果が否定されました

(2014年5月) "JAMA Internal Medicine" に掲載されたジョンズ・ホプキンス大学の研究で、これまでレスベラトロールに期待されていた主な効果が軒並み否定されています。

赤ワインやチョコレートなどの成分であるレスベラトロールはこれまでの動物実験などで、抗ガン作用や、長寿効果、抗酸化作用、抗炎症作用などが確認されていますが、今回のヒトを対象に行われた試験で、長寿にも心臓発作・脳卒中・ガン・炎症などのリスク低下にも効果が無いという結果になったのです。

研究の方法

この研究ではイタリアに住む65歳以上の男女783人の尿中に含まれるレスベラトロールの代謝物の量を測定して、炎症、ガン、心血管疾患(心臓発作や脳卒中)、および死亡のリスクと照らし合わせました。 レスベラトロールの源は、赤ワインやチョコレート、ベリー類(イチゴやブルーベルなど)などだと思われます。 今回の参加者には、レスベラトロールのサプリメントを服用している人は含まれていませんでした。

結果
結果は次の通りです:
  • 9年間の追跡期間中に亡くなったのは268人(34.4%)だった。
  • 研究開始の時点で心血管疾患が無かった639人のうち、追跡期間中に心血管疾患になったのは27.2%にあたる174人だった。
  • 研究開始の時点でガンが無かった734人のうち、追跡期間中にガンになったのは4.6%にあたる34人だった。
  • 尿中のレスベラトロール代謝物の量と、死亡・炎症・心血管疾患・ガンとの間に関係は認められなかった。

尿中のレスベラトロール代謝物が多かったグループ、すなわち食事によるレスベラトロール摂取量が多かったグループでも、レスベラトロール摂取量の少なかったグループに比べて、死亡・炎症・心血管疾患・ガンいずれについてもリスクの減少が見られなかったということですね。

過去の研究の中に赤ワインやチョコレートなどの消費量が多い人では炎症が少ないという結果になったものが複数ありますが、この点に関して研究者は次のように述べています:
「赤ワインやチョコレートなどで炎症が減ったのは、これらの食品に含まれるレスベラトロール以外のポリフェノール類や物質のお陰ではないでしょうか。 おそらくレスベラトロールのお陰ではないでしょう」