レスベラトロールは少量の方が大腸ガン予防に効果的?

(2015年7月) "Science Translational Medicine" 誌に掲載されたレスター大学(英国)の研究(マウス実験)によると、大腸ガン腫瘍の成長を抑制するにはレスベラトロールは大量よりも少量を用いる方が効果的かもしれません。

研究の内容
この研究では、遺伝子的に大腸ガンになりやすいマウスに少量(*)のレスベラトロールまたは大量(†)のレスベラトロールを投与して効果の違いを調べるという実験を行いました。
(*) グラス1杯分(250mlほど)に含まれるのに相当する量。 (†) ↑の200倍の量。

その結果、大量のレスベラトロールを投与されたグループでは腫瘍サイズが25%縮小しただけだったのに対して、少量を投与されたグループでは50%も縮小していました。 大量よりも少量のレスベラトロールの方が腫瘍の成長を抑制する効果が2倍も高かったのです。

ただし、投与量の違いによるこのような効果の差が見られたのは、高脂肪のエサを与えていたマウスの場合だけでした。
プレスリリースには明記されていませんが、普通のエサを与えられていたマウスと高脂肪のエサを与えられていたマウスとで上記の実験を行ったのでしょう。
ヒトのガン細胞を用いた実験

大腸ガンの患者から採取した腫瘍サンプルを使った実験では、マウスの場合よりもさらに少量のレスベラトロールであってもガン細胞に入り込んで腫瘍の成長プロセスに作用する可能性が示されました。

研究者は次のように述べています:
「レスベラトロール以外の植物性の化学物質やビタミンのガン予防効果についても同じこと(少ない方が効果的)が言えるかもしれません。」
留意点

今回の研究はマウス実験と細胞実験に過ぎないため、ヒトがレスベラトロールのサプリメントを服用して今回と同じような効果が示されるとは限りません。

さらに、今回示された効果が発揮されるには遺伝子・食生活・生活習慣の特定の条件に合致していることが必要かもしれません。

レスベラトロールをワインで摂ろうとする場合、レスベラトロールによるガンのリスク低下よりもアルコールによるリスク増加の方が影響が大きいと思われます。