レスベラトロールは運動の効果を増幅するどころか阻害するかも

(2014年11月) 運動で得られるのと同様の健康効果をもたらす、あるいは運動による健康効果を増幅する作用があると言われているレスベラトロールですが、"Applied Physiology, Nutrition and Metabolism" 誌に掲載されたクイーンズ大学(カナダ)の研究によるとレスベラトロールにそのような効果ありません。 それどころか運動の効果を妨げる可能性すらあります。

この研究では、有酸素運動を行う時間が週に3時間未満という人たち16人を2つのグループに分けて、一方のグループにはレスベラトロールのサプリメント(150mg/日)を服用しつつ、そしてもう一方のグループにはプラシーボを服用しつつ、4週間にわたって高強度インターバル・トレーニング(HIIT)を週に3回行ってもらいました。
HIIT(High-intensity interval training)
HIIT では、ウォームアップの後に、短時間の高強度有酸素運動(全力での短距離走など)と、休憩を兼ねた低~中強度の運動(ジョギングやウォーキングなど)とを組み合わせたトレーニングを行います。 所用時間は4~30分。
4週間のトレーニングの前後に、最大酸素摂取量テスト・Wingateテスト(無気的パワーと無気的能力を測るテスト)・亜最大運動試験という3つのテストと筋生検を行いそれらの結果を比較したところ、プラシーボのグループでのみ運動の効果(主として最大酸素摂取量と無気的能力)が有意に現れていました。

また、SirT1(寿命に関わる酵素。レスベラトロールによって活性化されると言われている)や、SOD2(酸化ストレスを除去する酵素)、PGC-1α(筋肉に存在するタンパク質) の合成に関わる遺伝子などの運動後の発現量もプラシーボのグループの方が有意に多くなっていました。

研究者は次のように述べています:
「今回の結果では、運動とレスベラトロールの併用により、低用量の HIIT により誘発される通常のトレーニングに対する反応に変化が生じる可能性が示唆されました」

「今回のデータから、レスベラトロールの服用によってトレーニングの効果が増幅されないのは明らかです。 レスベラトロールがトレーニングの効果を損なう可能性すらあります」