インフリキシマブではリウマチ患者の欠勤はあまり減らない

(2013年7月) "JAMA Internal Medicine" に掲載された Karolinska Institutet(スェーデン)の研究によると、関節リウマチ(以下「RA」)の治療において、従来の治療法に比べて生物学的薬剤(抗体、インターロイキン、ワクチンなど、生体や生体の産物から作られる物質)は必ずしも有効ではありません。

この臨床試験で、初期のRA患者を対象に、リウマチの治療法と(仕事の)出勤状況との比較をしたところ、生物学的薬剤による治療で出勤状態が改善されていなかったのです。

試験の内容

今回の臨床試験では、メトトレキサートを3~4ヶ月投与したのちにも低活性を達成できなかった患者たち204人を2つのグループに分けて、一方のグループ(105人)に生物学的な治療(インフリキシマブ。 商品名: レミケード)を、そして、もう一方のグループ(99人)に従来の治療(スルファサラジンとヒドロキシクロロキンの組み合わせ)を追加しました。

結果

21ヶ月間にわたって両グループに対して治療の追加を継続したのち、病欠と障害年金(を受け取った?)の月ごとの日数を両グループ間で比較したところ、いずれのグループでも、当初の欠勤日数は平均17日でしたが、21ヶ月目の時点で、生物学的な治療を追加したグループで欠勤日数が一ヶ月あたり4.9日しか減っていなかったのに対して、従来の治療を追加したグループでは6.2日も減っていました。

研究者のコメント
研究者は次のように述べています:

「メトトレキサートが効きにくい患者に対しては、初期の段階で積極的な治療を行うことで、欠勤日の増加傾向に歯止めをかけるどころか、欠勤日をいくらか減少させることすら出来ることが明らかになりました。

しかしながら、インフリキシマブと、スルファサラジンとヒドロキシクロロキンとの間で、(欠勤日の減少という点においては)効果に有意な差が見られませんでした。 インフリキシマブ投与により、1年間でRAの症状に有意な改善があり、(投与開始から)2年後の時点で行ったX線検査でも症状の改善が確認されたにも関わらず、欠勤日の減少はさほどでもなかったのです」